重さのあるものは周りの空間を歪めており、それが動くと
空間の歪みの波紋が周囲へと伝播していきます。
これを重力波と言います。
一般相対性理論で存在が予測されているものですが、
未だ観測されたことはありませんでした。それは、
もともと重力波が小さいからです。
より重たいものが、より速い速度で動けば、より大きな重力波が
発生します。なので、例えば、巨大なブラックホール同士の衝突
が起きれば、人類が現在所有する装置で観測できるほどの大きな
重力波が発生する可能性があるのです。
そして今日、世界で有数の検出感度を持つアメリカの2ヶ所の
レーザー干渉計型重力波観測所(LIGO)によって世界で初めて
重力波が検出されたと発表がありました。
観測されたのは2015年9月14日です。
今回は太陽の29倍の質量持つブラックホールと36倍の質量
を持つブラックホールが衝突合体をした結果、発生したもの
であると考えられるようです。
これで、一般相対性理論で予測されていた現象が確かめられた
ばかりでなく、目には見えない宇宙を検証する方法が1つ増え、
さらに宇宙の謎に迫ることができるようになりました。
ノーベル賞級の重要な発見です。
今日この日が人類のマイルストーンになりました。
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(画像:Credits: R. Hurt/Caltech-JPL)