ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

春らんまん美濃路(2013.04.08)

2013-04-09 19:48:38 | 旅日記

二日間続いた春の嵐が吹き過ぎて、ようやく青空が拡がった週明けです。娘、孫と4人でH社の日帰りバスツァーに参加して美濃路の花の名所を訪ねました。

11時前、最初の観光地・国営木曽三川公園に着きました。「木曽三川」とは揖斐川、木曽川、長良川のことで、愛知、岐阜、三重の3県にまたがる日本一広い国営公園ですが、そのうちの岐阜県海津市にある木曽三川公園センターです。ここへは1987年の開園前に娘と三人で来たことがありますが、20数年前のことですっかり様子が変わっています。園内では四季さまざまな花が楽しめますが、この時期の主役はチューリップです。


先週末から「チューリップ祭り」が行われています。
少し風があり肌寒い感じが残る中、ベンチでお花見弁当を食べたあと、大花壇を歩きました。


初めて見る珍しいチューリップもたくさん…。


これがチューリップかと目を疑うような品種もあります。


ムスカリも妍を競う中、緩やかに斜面を登っていきます。


ここには13万球のチューリップが植えられています。約1時間、たっぷりと艶やかな花の饗宴を楽しんで次の目的地へ。
バスは揖斐川沿いに北上、上流で分かれると根尾川に沿って行きます。緑の堤防は菜の花の花盛り、残雪の伊吹山を見ながら川を離れて大谷トンネルを越えて揖斐川町へ。
午後は次第に気温が上がり、春真っ盛りのうららかなお天気になりました。ここでは川の堤にずらりと植えられたハナモモに目を奪われました。


西国三十三国霊場満願の寺・谷汲山華厳寺。ここでは「さくらまつり」の最中でした。バス駐車場を降りて参道に入ると、かって名鉄谷汲線が走っていた頃の車両を模した、パンタグラフを付けたバスが置いてありました。


九丁、約1キロの緩やかな登りの参道両側には50軒と言われる茶店や土産物屋などが並び、約300本のソメイヨシノの並木が続きます(サクラとカエデが交互に植えられいて、秋も楽しむことができます)。
残念ながら昨日の春の嵐のせいか、葉桜になったサクラも多かったです。


仁王門を潜り、境内に入ります。幾つもの塔頭や観音像などを見ながら参道を進むと…


最後はきつい勾配の石段を登り、本堂にお参りして般若心経を唱えました。その後、孫と本堂内の「戒壇巡り」。帰ってから聞くと、孫にはこの真っ暗な中を手探りで歩いたことが今日一番楽しかったそうです。うっかりしていましたが、この日はお釈迦様のお生れになった日で塔頭の一つで「仏生会」の行事があり、誕生仏様に甘茶を掛けご接待の甘茶を頂きました。
40代に夫婦で西国と新西国の札所巡礼をそれぞれ二度づつ終えています(ただしマイカーでの車巡礼)ので、ここ「谷汲さん」も久しぶりの参拝でした。


バスは正面に真っ白な能郷白山(これも懐かしい山です)の姿を見ながら本巣市根尾谷へ。
今日の観光のメイン、いよいよ♀ペン待望の「薄墨桜」とのご対面です。
この碑には大正11年に国の天然記念物指定を受けたことが記されています。


周辺は薄墨公園として整備され、大勢の人で賑わってました。薄墨桜は宇野千代さんの保護活動で有名ですが、継体天皇が都へ即位のために隠遁のこの地を離れるときに植えたものと伝えられています。樹齢1500年を超す老樹で、ご覧のように何本もの柱で支えられています。
保護柵の周りを逆時計回りに歩きました。右手、幟の並んでいる道の上には観音堂、更に上の斜面には不動堂が建っています。


上の画像の反対側から見たところ。左は二代目のサクラですが、それでもこんなに大きく育っています。
薄墨桜の品種はエドヒガン(彼岸桜)。




大分日が陰ってきました。正面、管理棟前から見た薄墨桜です。
「蕾の時はピンク色、満開に至ると白色、散りぎわには特異の薄い墨を引いた色になる」とパンフレットにありましたが、その意味ではちょうど見頃だったようです。いずれにせよ、一本の樹でこれだけ人を集めるのですから大したものです。

たっぷりと季節の花を愛でることができて大満足の一日でした。