ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

イタリアの旅(17.ナポリ - 旅の終わり)

2012-01-06 08:00:01 | 旅日記

 

ポンペイから最後の目的地・ナポリへ向かいます。車窓から見るナポリ湾の向こうにカプリ島が浮かんでいます。

ナポリ市内に入りました。イタリアではローマ、ミラノに次ぐ三番目の大都市。「ナポリを見て死ね」と言われたほど美しい町でした。今は増え続ける人口とゴミなど深刻な問題を抱えています。バスは美しいトラムのすぐ横をすり抜けるように走ります。

かってナポリ王でもあったブルボン家の王宮です。17世紀の建築で、海側には寝室など王室のプライベートな部分が、広大なプレビシート広場に面した側には公的な施設が配置されています。

ヌオヴォ城 Castel Nouvo 
13世紀建設で卵城と区別するため「新しい(nouvo)城」と呼ばれました。フランス出身のアンジュー家の時代にアンジュー砦として何度も戦いの舞台となりました。三つの円筒形の塔があり、右の二つの塔の間に凱旋門が見えます。

市内を簡単に車窓見学したあと、歌で名高いサンタルチア港に来ました。突き出した小島に浮かぶように見えるのは
卵城 Cstel delle'Ove です。
11世紀にノルマン人がこの城を要塞として築いたとき基礎の中に卵を埋め込み、「卵が割れるとき、ナポリは滅びる」と呪いをかけた(マクベスを思い出しますね)ことが名前の由来とされています。

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赤く海を染めて夕日が沈みます。旅の終わりを惜しんで全員で記念写真を撮りました。
ホテルへ帰る途中のレストランで夕食。

皆さん、本当にいろいろとお世話になりありがとうございました。

このお店からもシャンパンのサービスがありました。
この夜、ローマに帰り、翌12月13日、ヘルシンキ経由のフィンランド航空で帰国の途に。長い空の旅も機内でも楽しくおしゃべりして、それほど長く感じないで14日10時関空着。別れを惜しみながら家路につきました。

*皆様、長い間お付き合い頂きありがとうございました。この旅行記を綴るにあたり参考にした資料をあげておきます。*

昭文社 マップルマガジン2011 「イタリア」
小学館 NHK 世界遺産100
Genesi,チッタ・ディ・カステッロ sillabe発行 「フィレンツェ」(現地ガイドブック)
過去と現在「ポンペイ・エルコラーノとカプリのヨーヴィス邸」(現地ガイドブック)
フリー百科事典「Wikipedia (ウキペディア)」


イタリアの旅(16.ポンペイ その3)

2012-01-06 07:00:01 | 旅日記

最後にちょっと変わったところに案内されました。

ポンペイの港から町に来た船員たちのために、舗道の敷石にこんな道標があります。その指す先は…

ルパナーレ
ポンペイから25か所発見された売春宿の一つです。ルパは世界で最も古くから存在したといわれる職業婦人、つまり娼婦のことです。

その内部。壁には娼婦の名前や

ドアの上に春画が描かれた

このような部屋が、一階と二階に5室づつあります。平均の値段は2アッシ(ワイン2カップ分!)~6アッシ、二階の方が高いという説明でした。

奥様方には、あまり興味がなさそうな家からスタビアナ通り出ました。

ここは見覚えのある上水道です(1979年11月18日撮影)

新しく蛇口が付けられて捻ると水が出ます。顔を撫でると幸せが来るそうです。

 

三角形のフォーロ
土地の形からこう呼ばれている公共の広場です。中にはドーリア式の神殿があったと考えられています。

これで一応、今回の見学を終えて元の「海への門」に帰りますが、古い写真が出たところで、今回行けなかった場所を少しご紹介します。 

三角形のフォーロの角を右に曲がると「海への門」ですが、直進するとこの大劇場があります。
右手茶色の少し高いところが舞台で横に役者の出入りする二つの扉、その前にオーケストラ・ボックスがありました。舞台の後ろに見える柱は宮殿のように大きな三つの扉の飾りで、その後ろの衣裳部屋へ役者が出入りしたようです。この劇場は約5,000人を収容できました。

大劇場に隣接する形でオデイオンと呼ばれる小劇場があります。これは入口をくぐったところ。

音楽鑑賞、パントマイム、詩の朗読などが行われた1,000人収容の公演会場です。オーケストラ・ボックスの床には大理石が貼られていました。

スタビアナ通りを挟んで劇場と反対側にあるメナンドロの家
この豪邸の所有者はメナンドロではなくポンペイの有力者ポッペイ一族の一人です。

メナンドロというのは、小祈祷所に描かれたこの詩人の名です。前回は他にも見学した場所がありますが、今回見た場所を中心にご紹介しました。これでポンペイの遺跡巡りを終わります。