ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

矢田山と山麓散歩(2012.01.05)

2012-01-05 14:27:40 | 矢田だより

正月三が日を過ぎたが、昨日はあまりの寒さと強風に風邪をぶり返すのを恐れて、今日5日になってようやく今年の初歩き。

今にも雪が降り出しそうだった朝の空も9時前から青空が拡がりました。木曜恒例の親孝行に行く♀ペンを駅に送った足で、矢田歩きに行きました。9時20分、大和民俗公園駐車場に車を入れて歩き出します。空は晴れ上がりましたが風が冷たく、耳が痛いほどです。

9時30分、ヤタニイマスクシタマヒコ神社。ミニバスから下りた礼服の人たちが拝殿に向かう姿が見えます。

正面の楼門にプロペラが架かっています。航空祖神ともいわれるニギハヤヒノミコトを祀る神社だけに航空関係の参拝者も多いのですが、先ほどの人影は陸上自衛隊の人でした。

社務所に新年のご挨拶に伺うと、加藤宮司さんが私たち夫婦と義父母の分まで、御神饌のお下がりを授けてくださいました。お餅と昆布とスルメが入っています(写真は合成)。しばらくお話して9時40分辞去。

矢田山の見える牧場でウシたちが冬の陽を浴びています。

いつも挨拶してくれる人懐っこいウシです。昔はこの辺りにいくつかあった牧場も今はここだけになりました。
この先で矢田寺の参道に出て、坂道を登っていきます。

9時53分、山門をくぐり石段を登って境内に入ります。大門坊千仏堂、一言地蔵さん、聖天さん、春日神社、本堂と巡拝しましたが、今日は珍しく境内に人影がありませんでした。西僧坊前から矢田山へ向かいます(10時05分)。二丁の町石標から四丁手前までが急坂で、身体が次第に温まってきました。五丁でヤッケを脱いでザックにしまっていると男性が一人登ってきたので、挨拶して後についていきました。しかし、露ナシ池の上(七丁)で縦走路に折れたので、また一人になり「まほろば展望所」へ。<この町石道は大阪から暗峠を越えてくる古い参詣路なので、矢田寺から離れるほど数字が大きくなります。ちなみに次の八丁は矢田峠です>

展望所から東方の眺め。こちらはまだ雲が多いようです。備え付けの温度計は2℃。じっとしていると寒いので、お茶を一口飲んで腰をあげました(写真は合成)。(10時40分~10時50分)

展望台に登ってみました。生駒山が間近に見えます。

 

一丁と二丁の間から「矢田の大石」 の横を下ります。ボルダリングの練習に来ていた青年としばらく立ち話をしました(11時10分~11時15分)。今日はこの人を含めて山中で5人に出会っただけでした。
 いつものお地蔵さんの辻<横山北>から、少し遠回りして三の矢塚へ行ってみます。

11時35分、三の矢塚。以前このBLOGでご紹介したように、ニギハヤヒがアマノイワフネから三本の矢を射たうちの三本目の矢が落ちた場所で、「邪馬台国想定地」でもあります。詳しくは拙ホームページの「矢田周辺の見どころ」の一番下をご覧ください。

11時55分、大和民俗公園駐車場にかえりました。出発してから2時間35分、腰を下ろしたのは「まほろば」で3分ほど、他は立ち話と写真を撮るのが休憩で、案外よく歩きました。歩数計の数字は16,294歩でした。


イタリアの旅(15.ポンペイ その2)

2012-01-05 07:00:00 | 旅日記

ポンペイ遺跡は広大でとても短い時間では全部回りきれません。今回は「順路1」を、それも後半部を割愛して見学しました。それではフォーロ(広場)の横を北へ歩いていきます。

マチェルム
広場の角、ジュピター神殿の向かい側にある食料品市場の跡です。
内部は屋根のない空間で、中央の柱で囲まれた円形の建物の周りに商店がありました。

 アウグストゥス帝の神殿
 アウグストゥスは祖国の父として敬愛され、ついには神格化されて「幸運の」アウグストゥス帝と呼ばれました。

神殿は街の中心にあって、その南側は商店の続くアーケードになっています。

美しい壁画の残る建物の一角に…

今も続けられている発掘調査の過程を保存している建物があります。古代都市の日常生活を物語る様々な容器などと一緒に、まるで灰に埋もれて掘り出されたばかりのような人間像がありました。

火山灰によって僅か二日間で、人間の犠牲者を含む全ての動物、植物が死滅したという特殊な状況が、有機物の形を空洞と化して完全な形で残しました。その空洞に石膏を流し込むことで、死の瞬間を再現しているのです。この人は有毒ガスや灰を吸わないように、口や鼻を手で覆っているように見えます。

 

フォーロの公衆浴場
アウグストゥスの前にある公衆浴場。これは温浴場の浴槽です。

天井の明かり取り窓。何か所かあって一日中、室内を明るくする仕組みになっています。 

室内は彩色された漆喰で神話のシーンや唐草模様で飾られています。

これは洗面台でしょうか?

公衆浴場から外の通りを歩いていきます。とある屋敷の前にはこんなタイル絵がありました。
「猛犬注意!」といったところでしょうか? 

ここはピストリヌム パン屋さんです。 パンを焼く煉瓦作りの窯の右手に見えるのは…

粉曳機です。土台の上に石の臼を据えて、上の石の側面にある穴に腕木を差し込んでぐるぐる回して粉を引く仕組みです。人間の他にロバも粉曳きに使われたようです。炭のようになったパンも出土しています。右手壁際の低い台には、粉を捏ねたり焼けたパンを並べました。

石の舗道にくっきりと残る二条の筋は車のわだちの跡です。この先で横町に曲がって、ちょっと変わった場所に向かいます。(続く)