ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

泉州山中宿(2月12日 )

2009-02-13 17:00:01 | 旅日記
JR阪和線や阪和自動車道が通る山中渓周辺は、古くから和泉と紀州を結ぶ南海道の(後年は紀州街道とも熊野街道とも呼ばれた)要衝で、山中宿として栄えたところです。
四石山の帰りに、短い時間ですが散策して往事を偲びました。


山中渓駅から少し北へ行ったところに府道と石畳の旧街道に挟まれた空き地があります。
かっての旅籠跡で、今は遊園地「わんぱく王国」の駐車場になっています。
最盛期には20軒もの旅籠があったといいます。


石畳の道が復元された旧街道の前は住民センターで、この宿のいわれを刻んだ立派な石標が立っています。


復元された庄屋屋敷。立て札には、庄屋は関西の呼び方で、関東では名主といったことなどが記されていました。
なお、本陣の跡には現在は新しい民家が建っています。


民家の横の細い道を入ると山中神社。
熊野街道だけに「馬目王子」と、「八王子社」の小さい祠があるだけの、小規模な神社でした。


霊験あらたかな子安地蔵。縁起に小野篁の名が記されているなど矢田寺に似ています。
参道に覆い被さるシダレザクラは、花期にはさぞ見事な眺めでしょう。


駅前の熊野街道と県道の分岐にある道祖神。
塞ノ神ともいい、外部からの災いを防ぐ宿の守り神ですが、信州などで見慣れたものと違って石の屋根の下に安置されています。
子安地蔵の手前に明治の小学校跡があり、前の小川横に「筆神さん」があります。学童が習字で使った筆を納めたところだそうでが、やはりこれと同じ形でした。