ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

新居綱男さん・剣山

2006-09-13 09:01:13 | 人との出会い・本との出会い




剣山には4度登りました。そのうち3度、頂上ヒュッテでお世話に
なっています。4年前の8月に訪れたとき、売店に置いてあった
この本を求めました。奥付に「平成14年8月8日発行」とあるので
出来たてのホヤホヤです。(実際は少し前から置いてあったのかも
知れませんが…)

表紙の花は勿論、キレンゲショウマ。裏表紙はツルギハナウドです。
春の花、夏の花、秋の花の他、樹木の説明もあり約120種ほどの、
「目に付きやすい花」の写真中心のハンドブックです。剣山周辺に
は1200種もの植物が自生するそうで、その約10分の1に過ぎません
が四国や剣山にしか見られない花も多く紹介されています。

写真はすべてヒュッテの主人・新居綱男(にい つなお)さん撮影に
よるもので、尾野益大さん(文)との共著です。


夕食の席上、自慢の献立や窓から見える夜景、ツキノワクマ、キレンゲ
ショウマなどの剣山の自然について話す新居綱男さん。

新居綱男さんは頂上ヒュッテの二代目主人。初代は1955(昭和30)年、
物資の不自由な時代に65歳という高齢で、剣山の山頂近く(一等三角
点のあるところから250m)にヒュッテを建設した、綱男さんの父・
新居熊太さんです。(下の本「剣山物語」の裏表紙の写真で右下の人。
なお、写真上は綱男さん、左下は三代目の智次さん)



「剣山物語」はヒュッテ創立50周年を記念して作成されました。
貴重な写真を散りばめたヒュッテの歴史にとどまらず、剣山の歴史、
山名の由来、地形・地質、植生から頂上測候所の話、周辺の道路事情
まで、およそ剣山に関する博物誌的な要素を全て網羅した素晴らしい
書物です。(編集は尾野益大さん)