じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

篠田節子「聖域」

2024-03-08 14:54:27 | Weblog

★ 明治の「チェルシー」が終売するという。シモンズが歌うCMソングが懐かしい。

★ マンガ家の鳥山明さんが亡くなったという。「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」は良かったなぁ。

★ さて今日は、篠田節子さんの「聖域」(講談社文庫)を読み終えた。文芸誌の編集者、実藤(さねとう)は、前任者の荷物を整理す途中、失踪した作家、水名川泉の「聖域」という未完の作品を偶然見つける。

★ 作品に入り込んだ実藤は、作品を完成してもらうべく、水名川泉を探す。そして遂に、彼女を発見するのだが。

★ 構成自体は難しくないが、作品で語られる内容は幻想的、哲学的で、実藤同様、泥沼にはまりそうになる。小説とは何か。そもそも人が生きるとはどういうことなのか。深く考えれば、底なし沼だ。

★ 作品の完成を依頼する実藤の言動は途中から編集者の域を逸脱している。脅迫めいた感じさえする。「聖域」はどうやら彼の人生を狂わせてしまったようだ。

☆ フィクションの世界に逃げても現実は変わらない。この週末で、確定申告の書類を完成しなければ・・・。常日頃から準備をしておけばよかった。毎年の後悔が今年も襲ってくる。

コメント    この記事についてブログを書く
« 村田沙耶香「余命」 | トップ | 篠田節子「永久保存」 »

コメントを投稿