じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

北杜夫「岩尾根にて」

2024-04-17 14:20:43 | Weblog

★ 昨夜の雷雨が嘘のような晴模様。春を通り越して初夏がやってきたようだ。

★ 映画「トゥルーマン・ショー」(1998年)を観た。もっとコミカルな映画だと思っていたが、なかなかシリアスなテーマだった。私が「現実だ」と思っているこの世界。実は作り物だとしたら、という内容。深く考えれば哲学的だ。映画「ダークシティー」とも似た感じだ。

★ 北杜夫さんの「夜と霧の隅で」(新潮文庫)から「岩尾根にて」を読んだ。登場するのは2人の人間と1つの遺体。

★ 主人公はロッククライミングの途中、墜落死した遺体を発見する。同時に、1人の男が今まさに岩を登っている光景を目撃する。やがて、岩の上の平らなところで、主人公とその男が語る。

★ この男はまるで主人公自身のようだ。そして墜落死した遺体はこの男のようだ。時間軸が前後するような奇妙な作品だ。ここでも、私が経験している現実は、もしかしたら脳が作り出したバーチャルリアルティなのかも知れないと感じた。

★ 次は本命「夜と霧の隅で」に挑みたい。ナチスが掲げた優性思想。要は社会に役立たない人間を抹消しようというもの。それに抵抗する医師たちが描かれているという。興味深い。

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