じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

尾崎真理子「現代日本の小説」

2024-04-14 14:47:48 | Weblog

★ 好天が続く。洗濯物がよく乾いてありがたい。

★ さて今日は、尾崎真理子さんの「現代日本の小説」(ちくまプリマー新書)を読んだ。「ちくまプリマー新書」は比較的若い人をターゲットに、時々のテーマに入門、基礎に立ち返ってわかりやすく解説されている。

★ 尾崎真理子さんは読売新聞の文化部で「文芸批評」を担当されたという。第3章までは記者として折に触れて接した作家のエピソードや当時の新聞に掲載された時評が豊富に取り上げられている。

★ 「文化部、文芸部担当記者の仕事とは」という感じだ。そして、1987年以降、よしもとばななの「キッチン」、村上春樹の「ノルウェイの森」以降の文壇の変遷を論じている。

★ 3章までは何となく遠慮が感じられるが、「第4章 パソコンから生まれる新感覚」では著者の思いが強く述べられている。

★ 肉筆からワープロ・パソコンに変わり、現代文学は大きく変わった。

★ 本書が発行されたのが2007年。それから15年以上を経て、文学の世界はさらに大きく変化を遂げている。人間とAIの融合、近未来ではAI作の作品が生まれててもおかしくない。

★ その時、小説(とりわけ純文学といわれるジャンルの作品)はどう変わるのか。存在意義はあるのか。作家と作品の関係はどうなるのか。AIが人間以上に人生に苦悩し、哲学し、宗教を信じ、苦しみからの脱却を描く時代が来るのか。

★ 科学技術の進歩はとどまらない。未来が恐ろしくもあり興味深くもある。

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