じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

村雨貞郎「砂上の記録」

2021-04-28 19:25:40 | Weblog
★ ミュージシャンの和泉宏隆さんが亡くなったという。和泉さんと言えば。T-SQUARE時代の「TWILIGHT IN UPPER WEST」や「FORGOTTEN SAGA」が印象に残っている。私はエレクトーンで演奏したことがある。いい曲だ。1958年生まれって、私と同い年か、還暦は越えたとはいえ、まだ若いのになぁ。

★ さて、今日は村雨貞郎さんの「砂上の記録」(「小説推理新人賞受賞作アンソロジー Ⅰ」双葉文庫所収)を読んだ。

★ こじんまりとしたバー。マスターは元記者だが、ある事故がもとでこの商売を始めたようだ。ある夜、閉店間際に一人の女性がやってくる。阪神がどうの、ピッチャーがどうのというが、マスターは野球にあまり興味がない。女性はなおも語り続ける。プロ3年目にして20勝投手になった天才と呼ばれるピッチャーが八百長をしているというのだ。

★ 彼女がもっている資料によると、確かに甲子園での戦績が異様に悪い。兵庫県出身ながら、惜しくも甲子園を逃し、ドラフトで阪神から指名されながらもそれを拒否し、翌年プロ入りと言う経歴。マスターは後輩記者にその女性の話をするが、彼はジンクスではないのかと言う。マスターはかつての記者気質のせいか、詳しく調べると、そこにある発見があった。

★ 後半はどうも強引だけれど(ミステリー小説だからこう持っていかざるを得ないが)、それはさておき、バーの雰囲気が良かった。
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