じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

江國香織「ジェーン」

2019-04-06 21:58:22 | Weblog
★ 江國香織さんの「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」(集英社文庫)から「ジェーン」を読んだ。

★ 1987年、「私」はニューヨークにいた。年上の不倫相手にくっついて来てしまったのだ。

★ ジェーンはルームメイト。大学で知り合った。二人ともパートタイムの学生だった。

★ 江國さんの作品には「蕗子さん」「ジェーン」と個性的な女性が登場する。

★ 男は不祥事を起こして帰国し、ジェーンからはある事件が原因でアパートから追い出される。「私」にとってはちょっとしょっぱいニューヨークの夏だったが、それでいて懐かしさが漂ってくる。
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松本清張「なぜ『星図』が開いていたか」

2019-04-06 21:30:02 | Weblog
★ 「松本清張短編全集07」(光文社文庫)から「なぜ『星図』が開いていたか」を読んだ。

★ 倉田医師のもとに往診を依頼する電話が鳴った。彼がその家を訪れると、主人は既に死亡していた。心臓麻痺と思われた。死亡診断書を書いて終わりのはずだったが、その主人が学校紛争で3日間ハンストをし、帰宅後すぐに死んだことを知り、他の医師、更には警察に連絡をすることにした。

★ 結局は心臓麻痺の診断は変わらなかったのだが、倉田医師はデスクの上の星図のページが開かれていた百科事典が気になった。

★ なぜ星図のページが開かれていたのか、なぜそのページが開かれなければならなかったのか。倉田医師の疑問は深まる。そして、意外な展開に。

★ 倉田医師のこだわりは、即ち作者のこだわりということだろうか。
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三島由紀夫「サーカス」

2019-04-06 20:50:31 | Weblog
★ 三島由紀夫の「真夏の死」(新潮文庫)から「サーカス」を読んだ。

★ 綱渡りの少女と馬乗りの少年。綱から落ちる少女を少年が王子のように抱き留める。緊迫した沈黙が一瞬に解放され、万雷の拍手が彼らに送られる。

★ その少年と少女が駆け落ちをした。部下によって発見された彼らを団長は許したが、そのとき彼にある構想が浮かんだ。

★ 美しいもの、完成されたもの、それを破壊する快感。いや完全であることが恐ろしいのかも知れない。落ちる恐怖に耐えられず飛び降りたり、間近を走る列車が恐ろしくて飛び込むような、そんな感覚を感じた。

★ 悲劇を意図して、それを演出する残忍さ。凌辱した娘の死を予見しながらそれを看過した「悪霊」のスタヴローギンのように。
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映画「ハンナ」

2019-04-06 16:06:30 | Weblog
★ 映画「ハンナ」(2011年)を観た。

★ フィンランドの森の中、「父親」によって訓練を受けるハンナ。成長し外の世界にあこがれる。

★ 父と娘は森を出てそれぞれの道に進むのだが・・・。ハンナには秘密があり、父と娘に追手が迫る。

★ 父親がなぜわざわざ自分たちの存在を敵(CIA)に伝わるようにしたのが、それがわからなかった。娘の好奇心を満たしてやれば良いだけなのに。

★ 「グリム童話」を読めば、もっと深い意味を知ることができるのかも知れない。
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映画「アトミック・ブロンド」

2019-04-06 12:48:01 | Weblog
★ 映画「アトミック・ブロンド」(2017年)を観た。

★ 1989年、壁が崩壊する前後のベルリン。MI6、KGB、CIAそれにフランスの諜報部員が絡んで、壁の両側で「ある情報」をめぐり、熾烈な戦いをしていた。

★ 誰が味方でだれが敵なのか。目まぐるしく変わる展開に、途中ではわけがわからなくなった。最後は案外、簡単にタネあかし。

★ とにかく、カーチェイスあり肉弾戦ありとアクションが見ものだ。接近戦ではありとあらゆるものが武器として使われるが、俳優もさぞ痛かったことだろう。戦闘の後は部屋中めちゃくちゃ。

★ 敵を騙し、味方を騙し、自分を騙す。スパイ稼業は大変だ。そこまでしてなぜ彼らは「仕事」を続けるのか。
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