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卍の城物語

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弘前劇場公演2008「いつか見る青い空」

2008-11-16 18:17:15 | 演劇鑑賞
弘前演劇観戦2デイズの一日目。弘前劇場@スペースデネガ。
初日金曜日の夜公演に臨む。

いつもの如くギリギリに到着。そしたらギャラリーのスペースで、華やかなショウみたいなのが催されていて、着飾った外人がやたら多く居た。もしかして演出の一環?と思ったが多分ファッションショーとかしてたのだと思う。弘劇はいつものようにスタジオの方でやってました。
友人が居たので一緒に一番前で観ることにした。そして始まり。

ストーリー~
とある地方の住職のいない禅宗の寺。そこに3人の姉妹が独身で暮らしている。長女が35歳、次女が32歳、三女が25歳でそれぞれが独立した仕事を持っている。法事や葬式には親戚の僧侶が来たり、簡単なお経は3人が持ち回りでやっているのだが、それなりの格式を持った寺を誰が継ぐのかが日々の話題になっている。
禅寺に座禅をしにくる警察官やその大学時代の親友のヤクザ、檀家代表らが日々の生活を寺に持ち込んでくる。
独身である3人の伯父である刀研ぎ師は3人の母親との秘密を打ち明ける。母親の葬儀が終わったばかりの晩秋の夕暮れ、物語は意外な展開をみせていく・・・。

主演はもちろん福士賢治。そして三姉妹には上から、小笠原真理子、木村元香、平塚麻似子。魚屋夫婦に永井浩仁、濱野有希。リンゴ農家の長谷川等。警察官の柴山大樹。ヤクザの田邊克彦。大学生の平間宏忠。以上のメンバー。

ま、結論から言うと今回はあんまり面白くなかった。大まかな設定が以前上演した「檸檬/蜜柑」みたいだったし、なんか会話もいつも以上にロジカルで全然頭に入ってこなかった。
盛り上がりどころが最後くらいで、ちょっと平坦過ぎたかなと。

だが見所はもちろんたくさんある。最初から衝撃的な場面があるし、そこからどうなっていくかが気になって気合入れてくれさせる。
役者陣はさらっとした自然体演技で心地よい。
中でも長谷川等!彼の演技は天下一品。田舎のナントカ屋演じさせたら右に出るものはいない。今回はリンゴ農家役だが、どう見てもリンゴ農家にしかみえなかった。
セリフまわしも楽しいし、かといってシリアスな演技も上手い。彼の演技には目が奪われる。あの歳だからこそ滲み出る味を充分に堪能できた。

最後の15分は、享楽から絶望へ。宴会シーンは微笑ましく見れたし、衝撃のシーンはラストに現れ、小笠原真理子の淡々とセリフを言いながら、終わりを告げる。いい演出である。

途中がちょっとだるかって、しかもデネガの超固いイスのせいで、尻と背中が痛くて演劇に全然集中出来ずにいた。それはいつものことだけど。

前回の「休憩室」は面白かったのだが、今回はそこそこ。弘劇は結構当たり外れが激しいのは個人にもよるだろう。
来年は三回も公演があるらしいので楽しみにしたい。