見もの・読みもの日記

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ザ・スタンダード/宮内庁式部職楽部・舞楽公演

2014-02-26 23:34:45 | 行ったもの2(講演・公演)
○国立劇場 平成26年2月雅楽公演『舞楽』(2014年2月22日、14:00~)

 むかしからこの時期には、国立劇場で宮内庁楽部の公演があった気がする。2011年と2012年は大曲『蘇合香(そこう)』の復活公演だった。昨年は管弦だったみたいだ。今年は舞楽。そして、どれも比較的演じられる頻度の高いものではないかと思う。いま、自分のブログ検索をかけた限りでは『陪臚(ばいろ)』しか出てこなかったが、ほかの演目もどこかで見聞きしたことがあると思った。

 『甘州(かんしゅう)』は、左舞(唐楽)、四人舞。鳥甲を着け、オレンジ系の襲装束を諸肩袒(もろかたぬぎ)にして、ゆったりと舞う。いかにも舞楽らしい華やかな装束。

 『還城楽(げんじょうらく)』は「右舞」とプログラムにあったが、左方にも右方にもある。唐楽系、一人舞。オレンジ系の装束、裲襠(フサフサのついた長めのベストみたいなもの)。面は恐ろしげだが、牟子(むし)という、頭のとんがった三角頭巾がちょっと可愛い。片手に桴(ばち)。大きく伸びあがるような振りが多く、背の高い舞人が舞うとかなり威圧的。トグロを巻いた蛇(のおもちゃ)を見つけると、ぴょこぴょこと足を踏み上げて喜びを示す。今回の演目の中で一番好きなのはこれ。

 『胡飲酒(こんじゅ)』は左舞。林邑楽系の唐楽だそうだ。一人舞。白っぽい変わった装束。三角頭巾を被り、左右に垂らした前髪つきの面を着ける。桴(ばち)を持ちかえながら舞う。『還城楽』と対照的に小柄な舞人だった。鳥皮沓を穿くのが珍しいとプログラムにあったが、よく見えなかった。

 そして『陪臚(ばいろ)』。右舞だが唐楽。四人舞。槍、盾、剣と、持ちものが変化し、動きも早くて楽しい。今回のプログラムなら、初めて舞楽を見る人でも、難しい知識を抜きに楽しめる構成だと思った。でも、全部、唐楽だったんだな、気づかなかったけれど。

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