見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

若者の下町/特集・深川、清澄白河他(雑誌・散歩の達人)

2021-07-09 20:21:22 | 読んだもの(書籍)

〇『散歩の達人』2021年7月号「深川・清澄白河・門前仲町・森下・木場」 交通新聞社 2021.7

 第一特集が私の住む深川周辺なので買ってみた。都心の大規模書店で見つけて、お!と思ったのだけど、これは地元で買おうと思って、門前仲町の小さな書店で購入した。「"自由"があふれる粋な下町」あるいは「いつも先進的下町へ」「新旧入り交じるユニークタウン」などのキャッチコピーが使われているが、どちらかといえば「旧」よりも「新」に重点を置いた誌面づくりかなと思う。

 東京育ちの私にとって、深川や門前仲町といえば、古きよき下町情緒や江戸情緒と結びついた地名だった。ところが数年前に引っ越してきたら、確かにそうした要素もあるものの、おしゃれなカフェや若者好みのセレクトショップが街のあちこちにあって、古い先入観を壊された。特に清澄白河エリアの発展ぶりは、陣内秀信さんの『水都東京』でも紹介されていたところ。本誌も、登場する人々(主にお店のオーナー)が全般的に若い上に女性が多くて、感慨深い。

 もちろん、写真家・大西みつぐさんの「私の1960s 深川記憶地図」や、深川生まれの俳優・寺島進さんのインタビューなど、昭和の深川への目配りも忘れられてはいない。私は母の実家が森下にあり、物心ついた頃から遊びに来ていたので、こうした記事には古い記憶を揺り覚まされるところがある。

 門前仲町に住んで5年目になるが、掲載されているお店は圧倒的に知らないところが多かった。日々の生活圏から、わずか道一本先に、こんなスポットがあるのかと驚いた情報もあった。この4月から時間に余裕ができたので、遠くも近くも積極的に歩き回ってみたい。

 第二特集は「東京台湾散歩」で、これも本号を購入する決め手になった。2016年からほぼ毎年行っていた台湾旅行は、2020年の正月を最後に途絶し、いまだ再開の目途も立っていない。その一方、現地感あふれる台湾スポットが東京に増えているのは嬉しいことだ。本誌では、魯肉飯や豆花など台湾グルメのお店に加え、新大久保にある台湾媽祖廟(知らなかった)や日本橋の誠品書店も紹介されている。

 あと「東京⇔台北鉄道駅フンイキ比較」は、かなり無理矢理な記事だけど、相当な台湾マニアが書いているのが分かって楽しかった。ああ~日比谷駅=台大医院駅ね(二二八公園と日比谷公園、総統府と国会議事堂のなぞらえが巧い)。水天宮前駅=行天宮駅も好きだ。

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