見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

おすすめ!神奈川県立近代美術館・葉山

2004-10-02 18:54:02 | 行ったもの(美術館・見仏)
○神奈川県立近代美術館・葉山館 開館一周年記念展示「近代日本絵画に見る『自然と人生』」

http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/index.html





 天気がよかったので、葉山の里山が歩きたくなった。水源地バス停で下りて、下山口のあたりを歩いて、海岸に出た。御用邸の前を通り過ぎたら、真新しい美術館らしい建物に行き当たった。

 そうだ。昨年から来よう来ようと思って、機会を逃していた神奈川県立近代美術館の葉山館である。どうせ行き当たりばったりの散歩なので、急遽、寄ってみることにした。

 現在の展示は、明治から昭和初期の日本絵画を通して、私たちの自然を見る眼がどのように形成されてきたのかを考えようという試みである。伝統的な「山水画」や「名所絵」から、近代的な「風景画」の誕生、さらに、登山や避暑などの新しい楽しみ、農村生活の賛美などの特質が取り出されている。

 「不忍池」「曳舟」「伝通院」「鵠沼」「江ノ島」などなど、絵画のタイトルに都内や東京近郊の地名がたくさん登場するのだが、どれも今とは似ても似つかぬ田舎びた風景であることに驚かされる。

 飛び抜けた目玉があるわけではないが、多くの画家の作品が見られておもしろい。私のお気に入りは安井曽太郎の「承徳喇嘛廟」。ノー天気なピンク色のラマ廟の隣で、音楽に合わせて体を揺すっているような三基の白塔がかわいい。イメージ検索したら下記のサイトに画像があったので、リンクを張っておこう(でも小さくて、よく分からないだろうなあ)。

http://www.d1.dion.ne.jp/~nao_saka/meiga/ArtExhibition.html

 ところで、この美術館のレストラン「オランジュ・ブルー」は最高! 松林越しの砂浜と、眼下に広がる青い海を見下ろしながら食事ができる。Aプレート「三崎マグロの香草焼き」2,000円は、私のランチにはちょっと贅沢に思えたが、結果は大満足。味もいいし、量もたっぷりしている。デザートに腹持ちのいいスィートポテトもついて、お得感あり。パンかライスを選ぶときは、個人的にはパンをおすすめする。葉山はパンの名店が多いので、期待を込めてパンを選んだら、案の定、美味しかった(写真)。

 やっぱり、葉山ってレストラン激戦区だから、これだけ気合が入るんだろうなあ。東博、ちょっとは見習えよ~。

 なお、美術館の前の道を渡り、「こんなところを!?」と思う狭い坂道を上がっていくと、日本画家の山口逢春の記念館がある。展示より住宅(画室)を見に行くつもりの方がいい。文化勲章の賞状が飾ってあるが、案外、へんな文面なのでおもしろい。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする