「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

図書館巡りと独り言

2013年12月14日 | 独り言

11日(水)は恒例の3箇所の図書館巡り。順番は「日出町」(隣町) → 「県立図書館」 → 「別府市図書館」。

全部で13冊をゲットした。

         

さっそく、昨日(13日)までに2冊を読破した。

1冊目は注目の「新検察捜査」。著者の中嶋博行氏は過去に「検察捜査」でミステリー作家の登竜門とされる「江戸川乱歩賞」(賞金1千万円)を受賞しているが、この作品は乱歩賞受賞作の長い歴史の中で指折りの名作だと今でも思っているので、この「新検察捜査」も期待を持って読ませてもらったが“さすが”の一言で1日で読み上げた。

鼻っ柱の強い女性検事が検察と警察の対立関係のもとで猟奇殺人の謎を追うストーリーでやや荒唐無稽の面もあるが、意外性もあって退屈せずに一気に読ませてくれた。

次に読んだのが同じく江戸川乱歩賞を「再会」で受賞した「横関 大」さんの「沈黙のエール」だったがこちらの方はハズレ~。前半はなかなかだが後半が犯人の設定も含めてお粗末。こんな作品を出版するようでは横関さんの未来は暗いと言っておこう。次回作に期待。

ほかには、好きな作家の貴志祐介さんの初めてのエッセイ集「極悪鳥になる夢を見る」も楽しみのひとつ。


さて、途中で立ち寄った県立図書館では月刊誌「選択」(12月号)を閲覧席で熟読。この本は世界、日本の時事問題が克明に得られる貴重な情報源として非常に重宝している。政界・実業界や官僚の動静も“こと細かに”綴ってある。雑学好きの人間にはもってこいの本だが、発売元には悪いが購入するまでには至らない(笑)。

読み終わった後に、今度はオーディオ専門誌「無線と実験」(12月号)を手に取った。どちらかといえば「アンプ製作者」向きの技術系専門誌で、随分長い歴史を誇っている。

ザット読み進んでいくうちに「読者の声」欄があって、次のようなコメントが寄せられていた。

「オーディオマニアの高齢化で高級オーディ機器が死蔵あるいは廃棄の憂き目にあっています。機器の売買、交換などを通じて次の世代に引き渡し、有効に活用できるような仕組みが欲しいところです。」といった趣旨だった。

まったく同感!

先日もオーディオ仲間のMさん(大分市)から、「スレッショルドのパワーアンプを高齢のマニアから預かりましたが、スイッチを入れると煙が出てきました。どこか点検と見積りができるところを知りませんか?」という問い合わせがあったので、別府市内のショップの紹介をしてあげたばかり。

Mさんはオークション出品の代行をされているが、近頃では長い間死蔵されてきたため故障の憂き目にあった高級機器の持ち込みが非常に多くなったと嘆いておられた。オーディオ機器はときどき電気を入れてやらないと劣化・故障の一因になるのは分かりきったことなのだが・・。

「高齢になってそろそろ耳も遠くなったし、音楽をじっくりと腰を据えて聴く“根気”もなくなったのでオーディオ機器が休止中だが、それかといって売るのも何だか勿体なくて未練があるし、このまま放っておくことにするかな」というシーンがまるで目に浮かぶようだ。

まあ、機器の売買をするのなら「ネットオークション」という手もあるわけだが、購入するのはともかく出品するとなると、なにぶんにも相手の顔が見えないので「売り甲斐」がない。

長年愛用してきた機器を見ず知らずの人間に売り払う“忍びなさ”はよく分かるし、それにトラブルが起きたときが面倒そうで「さわらぬ神にたたりなし」と、つい億劫になる。

したがって、上記のコメントのようにもっと手軽に双方の身元の情報がある程度分かる範囲で取引・交渉がやりやすい場が欲しいところ。もちろん専門の業者もちらほらあるようだが、商売気がムンムンしていてどうせ買い叩かれるのが落ちなのは目に見えている。

これから高齢のオーディオマニアは増える一方だから売買双方の身元をきちんと確認できる前提のもとで対象となる機器の「売ります、買います」情報を載せてくれるサイトがあると便利な事この上ない。どなたか“志”ある人がやってくれないかな~(笑)。

と、ここでふと疑問が湧いてきた。

昔の高級機器を売り払うにしてもそういう機器の本当の価値を分かってくれる受け皿の世代がはたして育っているんだろうか?

近年では60年以上も前の古典真空管が大いに見直されているように、オーディオの世界では最新鋭のデジタル向きの機器が値段の割に必ずしもいいとは限らないのだが、どうも巷では「新しいものほどいい」と、錯覚している人が多いように思う。

たとえば現在3つのブログランキングに参加しており、比較的若い層のブログを表題に興味を引かれてときどき拝読させてもらうが、総じて機器の選択などにどうも世代間のギャップを感じてしまう・・・。もう、これ以上は言わない(笑)。

あくまでも個人的な感想だが、傾向としてオーディオマニアの二極分化が起きているように思えて仕方がない。

いわばオーディオの「黄金時代」の熱気を通じて「オーディオの楽しさを十分に味わった」層と、「中途半端な楽しみしか知らない」層に分かれていると言ってしまうと身も蓋もないわけだが・・・・。しかも前者は高齢化で減少する一方である。

オーディオはいろんな所でいろんな音を聴かねば始まらない趣味だが、友人・知人の家で聴かせてもらった音、家庭で鳴り響く音楽に大きな衝撃を受けて発奮した人が後者にはいったいどれくらいいるんだろう?

オーディオの真髄に触れる機会が少なくなり、「愛情と熱意」が冷めている世代が増える一方のような気がしてしようがないが、これも時代の流れなのかなあ。

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