土曜日はいつも買い出しのため、荷物持ちとして駆り出されているが、昨日の17日は駐車場が満杯で、店内も込み合っておりレジにはいつにもなく行列が。
なぜ?
そう、非常に強い台風14号の接近で買いだめする客が多かったからで、今日と明日は別府も最大限の用心です。
停電のせいでオーディオ機器が使えないと困りますね。
閑話休題
「千年の読書」という本があって、その中にこういう記述があった。(60頁)
宗教学者の上田紀行氏が東京工業大学の授業で毎年実施しているアンケートが紹介されていた。ぜひ一緒に考えてみてください。
「あなたが東工大を卒業して大企業に就職し東南アジアの工場に派遣された。ところが、その工場では川に毒を垂れ流していて、下流で老人や子どもたちが亡くなっていることがわかった。
あなたはそれに気づき、工場長に報告して排水を止めるよう進言する。すると工場長は『いやいや、それは俺たちの問題じゃないだろう。俺たちは3年の期限でここに来ている。生産のシステムをつくったのは本社の人間だから、これは本社マターで社長が決めることだ。
俺たちが声を上げたら俺たちが馬鹿を見る。現場の俺たちは知らないことにして黙っておくのが処世術として一番だ』と答えた。
あなたは社内の他の人にも相談するが、誰も賛同してくれない。
さあ、どうするか?」
答えは三択です。
1 自分の名前を出して内部告発する
2 匿名でインターネットなどに書き込む
3 何もしない
皆さんの選択肢は何ですか?
上田氏が2006年に実施した200人の学生のアンケート結果によると、「1の選択が5人」「2が15人」「3が180人だった」。
東京工業大学といえば、いわずと知れた一流大学です。受験競争を勝ち抜き、リテラシー能力の高い学生たちしか入学できません。
この結果がより深刻なのは人間を自由にするための学問、リベラル・アーツを学ぶ学生たちの9割が「何もしない」を選んでいることです。
自由を学ぶ学生たちが、不自由にさせられている見えない「枷」(かせ)とは何なのか。
そしてこう続く。
「不公平を指摘すると面倒くさいヤツと認定される。散々ひどい目に合わされて、絞り出した声を「そんな言い方じゃ、誰も味方にならないよ」と言われる。そんなことがこれまで何度繰り返されたきたのだろう。弾き出された側から見た世界のさみしいこと。多くの人はそんな世界を見たくないから、「弾き出された側」にならないように、慎重に薄いフィルムの上を歩く」とある。
以上のような内容だったが、この正解のない質問に対して皆様は1,2,3のどれを選択されますか?
ちなみに自分は多くの学生と同様に3の多数派です(笑)。
これまでが「寄らば大樹の陰」だったし、それに「長いものには巻かれろ」式で「無駄な抵抗はなるべくしない」主義の生き方だったから。
とはいえ、けっして自慢できる話ではなく、味も素っ気もない人間と言われても仕方がないですね~(泣)。
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