残暑が厳しいものの、何だかんだ言っても暦は10月、もはや初秋といってもいいが、過ごしやすくなると猛然と頭をもたげてくるのがオーディオ熱。
「お前は年から年中じゃないか」と突っ込まれそうだが、やはり暑いとヤル気が出ず、ここ3か月ばかりはほとんど音沙汰なしだった(はず?)。
久しぶりの「トライアクショム」(グッドマン)の登場で、心浮き立つ我が家だが、いろいろとアラも見えてくるのがオーディオの宿命である。
まず、なぜ低音域がボンついたかを冷静に考えてみた。
1 箱の剛性が足りない
所詮は素人にちょっと毛の生えたような人間が作った箱である。市販の箱には見られない板厚の薄さは響きの面で特筆すべきものだが、その反面ガッチリとした剛性に欠けているのでどうしてもボンつき気味となる。長所と欠点が裏腹になりやすいのがこれまたオーディオの宿命だろうか。
2 トライアクショムの高音域不足
年齢的にみてもう1万ヘルツ以上はほとんど聴こえない耳になっているはずなのに高音域が十分出ているかどうかが凄く気になる。むしろ、聴き取れないのでそれだけ敏感になっている面があるのかもしれない。
で、同軸型ユニットの欠点としてどうしても高音域に物淋しさを覚えてしまう。もちろん、若い人の耳なら別ですよ~。
そこでの話だが、今回の「ボンつき」の原因となると、高音域が足りないためにアンプのボリュームを上げる、すると比例的に低音域が増大してしまったというのが真相だ。
つまり、高音不足と低音のボンつきは裏腹の関係だったのである。
となると、高音域専用の「ツィーター」を登場させてやればこの問題は解決する、と、まことに都合のいい解釈をして「スーパー3」(ワーフェデール)の出番となった(笑)。
口径10cmの赤帯付きマグネットの持ち主である。自作の箱に取り付けており、後面開放になっている。
コーン型ツィーターの特徴として弦楽器の再生に長けているのでクラシック主体の我が家ではまず欠かせないツィーターである。
今回はウェスタン製のブラック型コンデンサーを使って、クロスオーバーを9000ヘルツ(-6db/oct)あたりに設定した。
この「スーパー3」を駆動するアンプは画像の左後ろに控えている「71系シングル」(SRPP回路)で決まり。高音域の再生に限っては我が家でNO.1のアンプである。
これで、今回のシステムは2ウェイ・マルチ・チャンネルの駆動となったので、9000ヘルツを境にパワーアンプのボリュームが自由度満開となった。
「トライアクショム」の高音域ボリュームを最小にしたうえで実際に聴いてみるとまったく「様変わり」で、ツィーターがメチャ効いている!
音の余韻が音響空間の中に微かに尾を引いて溶け込んでいく様子がとても美しい。
家庭で音楽を聴くのならこれで十分、しかもスピーカーがずいぶん手前に来たこともあって、クラッシックの再生に必須の奥行感がことのほか感じられるようになった。
この音なら「AXIOM80」に戻らなくていいんじゃないか・・。
とまあ、まったくいいこと尽くめだがこうなると次から次に欲望が出てきて歯止めがかからない(笑)。
「トライアクショム」の代わりにリチャードアレンの「ニューゴールデン8」(口径20cm:同軸2ウェイ)ならどういう音が出るんだろう。
おそらく、もっと引き締まった音が出るだろうなあ。
となると「矢も楯もたまらず」・・。
たったの5分程度で簡単に交換できるのだから、もうたまらん(笑)。
以下続く。
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