「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

前段管の「ベスト・アンド・ブライテスト」

2017年11月30日 | オーディオ談義

つい先日、搭載した「オークション情報」の冒頭で触れておいたが、ようやく待望の古典管「GS112A」のスペア(1本)が昨日(29日)我が家に無事到着した。

    

1か月ほど前に「北国の真空管博士」から譲っていただいた画像の2本に加えて3本体制となったので、これでようやく安心して使用できる。

いくらテストしてエージング済みといってもおよそ100年前の真空管だから、ご老人の容態が急変するようにいつ具合が悪くなるか予測がつかないので、スペアさえあれば鬼に金棒だ。

当初はこういう希少管を「自分ごとき未熟者」に使う資格があるんだろうかと、遠慮してきたが「命あるうちに精一杯楽しませてもらおう。」とあっさり宗旨替えした(笑)。

さっそく旧来の普通の「112A」と差し替えて試聴してみた。

    

煌々と輝くトリタン・フィラメントの光はまばゆいほどだった。

そして「これはっ」と、思わず絶句するほどに出てきた音が凄かった!

何と形容したらいいんだろうか。ずっと遠くまで見通せるような透明感に加えて、スピード感があるため音が被らず、楽器の音が実にクリヤーに浮き出てくるし、ヴァイオリンの音色の潤いと艶は絶品だしで、これまでPX25真空管からこんな音は聴いたことがない。

スピーカーは「ワーフェデールの2ウェイ」(赤帯マグネット)である。

小躍りして博士に連絡した。

「無事到着しましたよ。どうもありがとうございました。さっそく、これまでの112Aと差し替えて聴いてみましたところ驚きました。いささか頼りないところがあったPX25ですがこんなにシャキッと鳴ってくれるのは初めてです。

前段管でこんなに音が変わるなんて驚きです。出力管はやっぱり前段管とセットで考えないとダメですね。PX25を使ったアンプのうち、この音はおそらく日本一ではないかと思います。トリタン・フィラメントの威力にはほとほと参りましたよ。」

大言壮語が苦手で万事に控えめな人間だが、つい「日本一」という言葉を口走ってしまった(笑)。

すると、博士は「そうでしょう。私も日本一だと思いますよ。トリタン・フィラメントは特にフィラメントが熱せられるので、電子が凄いスピードで飛び出しますので出てくる音にも反映してスピード感と情報量が半端ではありません。このアンプは回路の中に私の独自の裏技を組み込んでいますので唯一無二の音だと思っていただいて結構です。」

わざわざPX25シングルアンプの前段用としてトリタン・フィラメントを選択していただいた博士の慧眼には「恐れ入り谷(や)の鬼子母神」だった。

そういえば我が家の「WE300Bシングル」アンプも前段管の「171」はトリタン・フィラメントである。

前段管の「ベスト・アンド・ブライテスト」それは、トリタン・フィラメントだと確信した。


 


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