「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

JBL375ドライバーをどう生かす?

2012年10月20日 | オーディオ談義

10月10日付のブログで取り上げたJBL375ドライバー(以下、「375」)。

               

何時ごろか思い出せないほど昔に中古品を購入したものの、未熟さのゆえにうまく生かし切れないまま放置し、売り払う寸前までいった375だが、関西のSさんからヒントをいただいたおかげで、今や我が家では大いに楽しみな存在になった。

この375にはホーンの装着が必要だが、手持ちのウッドホーンではどうしても物足りず、やはり定番の大型の蜂の巣ホーン(上記の右の画像)が欲しいところだが、これは目の玉が飛び出るような値段なので「素隠居」にはとても高嶺の花(笑)。その代わりに付けてみたのが小型の蜂の巣ホーン(以下、「小型蜂の巣」)。

                

これで鳴らしてみると、想像以上に好みの音が出たので「よし、一丁本腰を入れてみるか」とアクションを起こした。

まず、小型蜂の巣はネジ穴とスロートの直径が375と合わないので、とりあえず木製の自作アダプターを作ったのだが、とても心許ないのでオークションでたまたま見かけたスロートアダプターを競り落とした。到着したのが17日(水)。

                    


次に、375の使い方について、特集記事が載っている「管球王国」(ステレオサウンド社)の18号と19号(2001年)を倉庫から引っ張り出してきて改めて熟読。

             

一口に「375」といっても、初期のグレイ仕様(16Ω)からブラック仕様(8Ω)、そしてプロ用の2441(8オーム)までいろいろあって、一番音がいいとされているのはアルニコ・マグネットの初期のグレイだが、もはや手に入れるのは至難の技。自分のは16Ωのブラックだから比較的初期のものだろうが程度の方はおそらく並み品と思う。

注目すべきは、ブラックの「375」は同じくJBLのツィーター「075」の使用を前提にしているとの記事だった。


さあ、375をどう料理しようか?

まず、第一システムの「AXIOM80」と入れ替えてみようかという考えがチラッと頭の中をよぎった。

「日頃、AXIOM80をあれだけ持ち上げておきながら、まるで手の平を返すみたいに捨てるのか!お前は恩知らずだ。」と、少しばかり良心の呵責を覚えたが、「エ~イ、気に入った音が出るのなら節操もへちまもあるものか」(笑)。

とは言いつつも、ちょっと未練を断ちがたいので、残留テストの積もりで
「AXIOM80」を改めてじっくりと試聴。

やっぱり、いいなあ!

正直言って、弦楽器の艶やかな響きはとてもJBLのユニットが太刀打ちできるものではない。結局、両者それぞれに持ち味があって単一のユニットで「すべてうまくいく」というのは、無いものねだりみたいなものだと思い知った。これまで散々懲りているはずなのに、再び同じような失敗を繰り返そうとする、まったくどうしようもない輩である。

そこで、「AXIOM80」はそのままにして、別途第三のシステムとして「375」を生かすことにした。

         

システムの概要を記しておこう。

低域    「AXIOM301」(30センチ口径)。300ヘルツ付近をハイカット。

中域    「JBL375」。300ヘルツ付近をローカット、1万ヘルツ付近をハイカット

高域    「JBL075」。1万ヘルツ付近をローカット

アンプ   真空管アンプ「2A3シングル」ステレオ

「375」と「075」は能率がそれぞれ108dbと110dbとほぼ同じなので音量調整が要らず大いに助かるが、ハイカットとローカットの数値の試行を繰り返す都度、試聴しながらの作業なので25日(木)から始めて、26日の夕方になってようやく完了。

コイルやコンデンサーの選択と結線する線材の芯剥きには本当に疲れる。おまけに不器用なので熱した「半田ごて」がときどき指に触れたりして火傷が絶えないのも相変わらず。困ったことだニャン。


こうして創りあげた3ウェイシステムだが、小型蜂の巣ホーンならではの、まとまりのいいカチッと締まったスピード感あふれる音が出てきて自分にしては上出来の仕上がり。さっそく、テレビ試聴専用から格上げしてCDも試聴できるように音声コードを差し替えた。

自分だけの試聴では我田引水になるので、オーディオ仲間の湯布院のAさんに20日(土)の午前中に来てもらって、試聴をしていただく予定だが、はたしてどういう判定が下ることやら。
 

 


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