経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

リーダーの条件-7

2006年06月27日 | Weblog
先に触れたが、日本的組織と人の動員のあり方は、信長や秀吉にその典型的モデルを見るこができる。両者とも、人を活動させ、その集合体としての自分の力を大きくしている。命令がなければ動けない、自分では動かない歯車ではなく、自分で動き、局面に対応させ、打開してゆく人間として活動させて、の結果である

 侍が終身雇用制でない、自由に仕える殿様を選べたこの時代に、命を賭けて、彼らは、自分の技量を自由に振る舞わせてくれるリーダーを選び、仕えたのである。脅されて、仕えたのではない。時代劇や小説の虚構に騙されてはならない。
 
 信長の陪臣、部下である羽柴秀吉、柴田勝家、明智光秀、滝川一益その他の部将は、みんな彼のおかげで、殿様に取り上げられた。
 信長からみたら、部下ゼロの状態から、自力で自分の部隊を創り上げ、拡大発展させ、天下を取ろう、と言ったところまで行けたのである。乞食同然の草履取りの秀吉など、単独でその他のこれまでの大名たちと対抗することができるようになったうえに、天下まで手に入れた。
なぜか。

 会社でいえば、重役や部長や若手層の意見をどしどし出させ、できる人物を抜擢し、十分にウデをふるわせるというやり方で、進歩発展していったからである。だからリーダーのモデルになる。