経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

リーダーの条件-5

2006年06月25日 | Weblog
 恐いことであるが、祭りあげられていると、だれしも自分が神様みたいに優れていると錯覚し、自分の思いつきを人に押しつけることになる。当人が生きている間はそれで通るが、落ち目になったり、死んでしまうと、それらのまちがいが、すべて暴かれる。こうして偶像が地に落ちたとき、その取り巻きの最後になる。

 社長の俺のいうとおりにすれば間違いない、といったことを言っている社長は、必ずしも虚勢ではなく、真から自分の言うとおりにやったら、我が社は進歩発展するだろうと思って言っているのだろうが、実際は根拠がある訳でも神通力があってのことでもないか。

 これで、さらに人心が離れる。人心が離れる。まずは社内だ。社長の周りには何でもハイ、ハイのおべっかが占めていて、有能な社員、とりわけ諫言を発する憂国の士は、いの一番に首にされているか、自主的に退社してしまうのである。
 前後して国で言えば民、企業で言えば消費者が離れる。これでたちまち業績は急下降となる。 

 通常なら企業で働く従業員は、所属する企業が発展し、自分の地位と収入もよくなってゆくことを共通戦略として持っているものだ。何とかして自分の企業を潰しててやろうと活動しているものは、まずいないはずである。