経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

羊たちの等式-3

2006年02月19日 | Weblog
とりあえず、メリットは左辺側にまちがいなくあることになります。 これで相手の温度。

 これで相手の温度と共有(等式成立)できる。これが、企業戦略を考えるとき、とりわけ人・モノ・金のない、ないないづくしの中小企業の戦略を練るときの、私の描くイメージなのです。
 
 当然ですが、作用があれば反作用あり、大きなリスクもあります。 たとえば水1度≠お湯100度を、解放したら50.5度、やけどする、といったこと。「=」という堰を一度に切ったらこれはヤバイので、ここは少しずつ、様子を見ながら、といった配慮と工夫は必要だろうと思います。
 
 以上は、数字の多寡ですから、いわば「量」を前提にした説明です。次に、これを「質」に特化し考えると、左辺の戦略はいっそう際だつたものになります。
 戦いの事例に置き換えたらわかりやすいと思います。広大な草原で戦う場合は、数の多い方が有利。狭い細い永い道での戦いとなると、一対一の戦いになりますから、勝敗は数から、個々の質の如何になります。このことは孫子の兵法でおなじみだろうと思います。
 
 つまり、弱者は量と質、どちらを戦略として採るかと言ったら、これはもう「質」だ、ということです。ですから、ここまでの述べた等式が成立する前提に、左辺に右辺を魅了する「質」の存在が不可欠になるわけです。一対一の勝負に持ち込んだにしても、相手より弱かったんでは、どうしようもない。
 ところでこの (→次に続く)