経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

仕事でに育てられる、という意味

2006年02月14日 | Weblog
 たとえば、以下のようなことを経営者に提言する。

3)販売された商品に関してお客様の要望、不平不満等を、あえて積極的に集め、その対応に組織的に取り組む体制作りが、今後の重要課題である。
(1)販売先と消費者の評価のフィードバック機能の拡充。
消費者の要望、クレーム、不平不満を積極的に収集し、それらに真摯に対応、改善していくことで、当社なりのノウハウが蓄積され、商品力は進歩発展していくのである。
 やみくもに積極営業や販促を繰り返しても、販路拡大効果は期待できるどころか逆効果になることを肝に銘じて欲しい。繰り返すが評価がバツのお客は離れていくのである。それはそれなりの不平不満等が存在するからである。
(2)取引関係先と消費者から具体的な意見・要望・不平不満等を集めてその消し込み作業を行う。
 こうしたことを恒常的に一貫性を持って実施し続ける組織体制を社内に確立する。具体的には新組織が発足まで、当面「消費者なんでも相談室」といった窓口を設け、専任者を置き、フリーダイヤルで苦情などを積極的に収集することが望ましい。

 人は自分が出来ていないことには、声が小さくなる。言わなくなる。あの有名なキリストの「汝、この女を許すや否や」の論理に徹するなら、この世の諫言者はたちまち在庫ゼロ。しかも永遠に。このことは、逆に世の中の不幸ではないかろうか。こうした言い訳でもしなければ、私は、上のようなご立派なことは書けなくなる。だが、書いている。
 だがこの矛盾で、顔を赤くしている間は、少しは人間進歩するのかも。仕事でに育てられる、という意味は、こういうことかも知れない

 ある会社のための診断報告書を書きながら、そんなことを考えた。