経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

虚数×実数

2006年02月24日 | Weblog
売上は、売上=客数×売価で示されるが、この場合、売価は再販価格指定商品を特例として経営者の裁量で決めることができる(これですらITの世界でみられるオークションのごとく、お客の裁量に移りつつある)。だが客数の方は、個々客、買い手の意思決定領域であり、経営者が決めることは絶対にできない。

だから放置しておく限り売上が作り手・売り手の経営者の思う通りいくことも決してない。その絶対に思う通りにならない虚数に単価をかけて算出する売上げも虚数になる。当たり前である。しかし経費その他は内輪でコントロールできるのだが、おおむね計画に基づき費消されるから、減益になる。これまた当然である。

 売上げという言葉の云々の問題ではない。消費者の意思決定により購買が決まっている。その相手の意思決定をこちらの都合にいい方へ持って行くためには、という重要な戦略的アプローチが欠如しているのでは、と指摘しているのである。