赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

国分寺ぶんぶんウォーク、今年もやります!

2018-09-30 09:19:19 | その他
国分寺の魅力を発見してもらおうというイベント Bun Bun Walk2018の準備が始まったそうです。

ギャラリーウォーク、ピクニックタウンなど、いろんなイベントをいっせいにやります。馬車も走るそうですよ。

わたしもお世話になったブックタウンもあります。本好きが集まるイベント。
これは24日だけですが、なかなか工夫をこらしています。
ビブリオバトル、されるそうです。粕谷さんが司会でバトラーを募集しています。ぜひぜひ、本好きの方、一度でいいからやってみてください。


また、実行委員もされています、『書店ガール7』の著者・碧野圭さんのトークイベントもあるそうです。これは行かねば!!!
書店ガール、わたしは一押し。これから7も読みたいです。

また、国分寺話題でもうひとつ。
西国分寺で唯一脚光をあびているカフェ、クルミドコーヒーがなんと10周年になるそうです。

この機会に、近くにこられたらぜひ。

すてきなカフェですよ。混んでいるのがだまに傷ですが。
ああ、9月も終わってしまいますね。時の速さの前になんか無力感・・・・・・。

けど、新刊『らくごねこ』文溪堂は最後のチェックも終わりました。遅れてますが、年内にはなんとかでるでしょう。
ユーモアあふれるほのぼのした絵で、大好きな一冊になりそうです。

そのあと、バドミントンを取材して書いた『バドミントン・ディズ』偕成社も準備しています。
何度も書いてしまいますが、待っている時間が楽しい~~。




新刊『ビター・ステップ』『どこどこ山はどこにある』

2018-09-27 08:09:31 | その他
今朝は冷え込んでいます。肉まんが食べたくなる季節(^o^)

児童文学同人誌・季節風は、児童文学を書く人がたくさん集まっています。たくさんの人気作家が育っています。
どの人もほんと、熱意があり、今、燃えている同人が多く、たくさん出版もされています。
そんな季節風から、またまた新刊がでました。

『ビター・ステップ』は家族の問題に真っ正面から切り込んだ意欲作。『風のシネマ』を書かれた高田由紀子さんの今年二作目です。

とてもさわやかな表紙。だけど内容はかなりシビアでリアル。でも、子どもの視点に徹しているので、重たくなく読めます。

病気で人柄が変わってしまったおばあちゃんと同居になり、とまどうあかり。やさしいだけに、あかりはいろんなことを考えます。これはこの本だけでなく、高齢化がすすむ日本のどこにもある問題。そうだそうだとうなずき、うーんと考えたりして読みました。

離れてくらしたいた家族と、またいっしょに暮らすことになると、いろんな軋轢があるでしょう。それも隠さず書いていて、作家として覚悟をもって書かれたことが伝わってきました。鬼ババ、リアルです。人前ではおしとやかになったり、とつぜん、長々と昔の自慢話をしたり。実家の母とどこが似ていて、うんうん、こういうことあるなって思いました。
でも、そういっていて、わたしも行く道なんですよね。そこが淋しいところです。

最後はさわやかな気持ちになれます。意欲作。手にとってください。

『どこどこ山はどこにある』は、不思議なメルヘンのような作品。『オオカミのお札』で児童文芸協会賞をとられたおおぎやなぎさんの作品。
ひいばあちゃんとのつながりを、ふんわり書いています。ひいばあちゃんはきっと認知症なんでしょうね。それをそういう言葉をつかわずにその人の世界をあらわそうとしています。なんか、おおぎやなぎさんぽいって思うところがあちこちにあって、ほんわか読めるお話です。

これはおおぎやなぎさんにしか書けない世界だなっと思いました。背景のずっと遠くに岩手の山々がすけて見えるような気持ちになりました。

どちらも家族の問題を描いていて、それがまったく違うタッチ。くらべて読んでみるのもおもしろいです。
それにしても、日本の児童文学では家族問題を扱ったものが多いなっと思いました。今、これが求められているのでしょうね。


プランターに、アゲハチョウが、きていました。すずしいけど、よろよろ飛んでいて、生まれたばかりの蝶のようでした。

「児童文学・21世紀を読む」

2018-09-25 09:22:26 | その他
連休はわりにいいお天気で、やっと秋らしいのどかな感じがしました。わたしはお墓まいりなどいきました。

さて、児童文学評論研究会が500回を記念して冊子をだしました。「児童文学・21世紀を読む」です。

評論研究会が500回、推薦者のレポートをもとに討論したものがレポートとそれをうけての話し合いと並列でのせています。

作品は多様です。村上しいこから、那須正幹、村山早紀、上橋菜穂子、など、様々なジャンルからとりあげられています。話題作が多いので、わたしも読んでいる作品が多く、それについて評論研がどういう議論をしたかがわかり、楽しいです。
作品研究をされる方は注目です。これからどんな作品を読もうかと迷った方も、この中から選ぶのもおもしろいかもしれません。そして、評論研の意見と自分のものをくらべあわせるのもいいかも。

評論研の人たちは、いろんな言い回しで作品を評していきます。こういう見方があるのかってうなることも。
ただ、わたしのような小心な作家は、あまり評論を読むと、筆がすすまなくなる傾向も。あくまでひとつの見方であり、正解はないでしょうし、時代とともに読み方もかわるでしょうから。

とにもかくにも、500回、こういう討論をしてきたってすごい。それをまとめるのも!!
これは、評論研の人に問い合わせると、入手できると思いますが、心あたりがない人は、児文協・事務局まで。

話題はかわってお墓参りのあと、ステキなレストランにいきました。おばあちゃんが連れて行ってくれました。

お月見のかざり。

中庭に鳥がきてました。
帰り、立川・立飛のテニス場のそばを通りました。中継車が何台もいたと思ったら、大阪なおみさんがテニスしていました。

国分寺第五中学校 公開授業 ビブリオバトル

2018-09-22 19:15:03 | その他
今日は、粕谷さんに誘っていただいて、国分寺第五中学校のビブリオバトルを見てきました。これがすごくよかったです。
 
クラスの班ごとの予選から学年へと勝ち上がったバトラーの、今日は決勝戦。

一年から三年、六名のバトラーが、体育館で、全校生徒と保護者数十人と先生があつまる前で、本を紹介します。そして、よかった本に投票しました。


舞台には、美術部がかいた看板がかざられています。
ビブリオバトルは、図書委員の寸劇から始まりました。

バトラーははきはきして楽しそう。質問も沢山で増した。やらされている感がまるでなく、とても楽しんでやっているようすです。

グランドチャンプ本は米澤穂信『インシテミル』となりました。なんと、殺し合うという物騒な内容ですが、紹介、うまかったです。
米澤穂信は、中学生ビブリオバトルでは常連の作家です。わたしはまだ、読んだことがないので、今度読んでみようと思いました。


図書室も見学させてもらいました。司書のMさんはとてもアイディアがすばらしく、飾り付けから図書のCM、あの手この手で図書室に生徒さんを呼ぶ工夫をされています。

見てください。このきれいな棚を!

また、スタンプラリーをしたり、ビンゴをしたり、図書館をおばけやしきにしたり。図書室に来るのが楽しくなるようなしかけをしています。

10月、ハロウィーンでは、こんなかわいいしおりがもらえるとか。図書委員たちの手作りなんですって!わたしも行きたい!


このMさんと先生たちで読書カフェをして、まとめもつくっておしゃれな壁新聞にしていました。

『演芸少年』『カラフル』『穴』など、指定の本を読んで、感想をまとめてありました。紹介できないで残念。とてもよく書いてありました。

また、先生がおすすめする本というコーナーだと、学校中の先生がおすすめの理由をかいた小さな紙がはってありました。そのコーナー、たくさん貸し出しになっていました。貸し出しになると、ただいま貸し出し中ですといって、本の名前だけ書いた本のかわりがたてかけられます。この本、貸し出し中だってすぐにわかります。

こんな風に学校が図書に理解があるなんて、うれしいですね。
わたしが書いた『なみきビブリオバトルストーリー』にクルミンという人気の司書さんが登場しますが、Mさんはそのクルミンのようでしたよ。

国分寺は5中だけでなく、どの学校の司書さんも工夫され、とてもがんばっているようです。本をたくさん読んでいる地域です。また、いろんな図書室を見学したいと思いました。

本が読まれなくなったという話ばかりがささやかれていますが、そんな中、こんな風に本の普及に努めている人もいることがわかり、とても有意義でいい気分の一日でした。

五中の方々、ありがとうございます(*^_^*) これからも、がんばってください。



『風がはこんだ物語』ジル・ルイス 文 さくまゆみこ・訳

2018-09-21 06:40:35 | その他
一遍の長い詩のような物語りを読んだ。

『風がはこんだ物語』は、どの国とはいっていないが、難民として祖国を脱出した一艘のボートの一夜に語られる話だ。

『スーホーの白い馬』という名作があるが、それを思わせる。
とても美しい本で、挿絵や装丁で絵本のように読める。難民をかいていても、むずかしいことはなく、やさしくせつない。

この地球上に、ボートに乗り込まなければならなかった運命を背負った人がいて、寒さの飢えの中、ふるえていることを思いださせてくれる。その人たちにも、あたたかな日常の暮らしがあったことも。

詩のように読める流れるような文章は訳者の力もあるだろう。
ジル・ルイスは『ミサゴのくる谷』も大変評判がよく、読みたいと思いつつ、読んでいない作品だ。次はこれを読もうかと思う。



『泥』の時もそうだったが、一冊気に入って読むと、その作家の他の作品も気になる。作者をたどって、読書がひろがっていく。
読書の秋、ウーン、やっぱり、翻訳、児童書、おもしろいです。



いつもの散歩道、彼岸花がぽつりぽつりと咲いてました。