赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

秋の一日講座、すばらしかった(^o^)

2021-11-29 09:21:36 | その他

昨日、長らく準備してきた秋の一日講座が終わりました。日本児童文学者協会の事業部としての企画です。

講師は令丈ヒロ子さん、佐藤まどかさん

これがすばらしかった。若者の言葉でいうと、「神回」ってやつですよね。

いろいろ講座にかかわってきたし、見てきたけど、児童文学というと、読む側とか研究とかいう視点もはいって講座を組み立てる場合もあるのですが、今回は書き手にそった構成で、書き続けようと思っている作家さんにドンピシャ。胸にせまる言葉が散りばめられていたと思います。

『みんな書き続けよう!!』というタイトルだったんですが、そのとおり、みんな書き続けようという気持ちになれたんじゃないかな。

それは感想のツイッターにもあらわれています。

#秋の一日講座 - Twitter検索 / Twitter

令丈さんの講義のタイトルは『児童エンターテイメントの過去から未来』

令丈さんは、デビューした頃の自分を脳内お花畑状態と表現。それから、いきずまって山中恒さん作品との出会って、こんな作品が書きたい、がんばろうと決心がついたそうです。

そのあと、若おかみシリーズのヒットを海底火山が噴火したと表現。

そうなんです。自分のそのときの状態を表す表現が、エンタメになっていて、明るく楽しい。ひきこまれる。

忙しいときは、文庫のシリーズ、5,6本をもっていて、眠ってなかったと話されました。

そのあと、『パンプキン 模擬原発の夏』を書いたときのことを、噴火した石にあたったと、これも楽しく表現!

いろいろ介護のことなど、大変そうなこともあるのだけど、トーンが明るくて、おもしろくて、サービス精神満載で画面んいくぎづけ。

トークがほんとうまいです。

『パンプキン、模擬原発の夏』についてはもっと聞きたかったのですが、ちょうど時間にもなってしまいました。

時間が足りなかったのがざんねん。

 

佐藤まどかさんの講義のタイトルは、『失敗は種!!』

佐藤さんは、令丈さんは児童文学界の太陽みたいな存在だけど、わたしは土星みたいな感じ。でも、わっかがあることを大切にしたい、と話されました。この表現もちょっと文学的で個性が有り、すごいですよね。作品がうまい人は自己分析みたいなのも巧みです。

それから、今回、みんなで元気になろうというテーマでお願いしたので、それにそって自分のデビューから、チャレンジしてくれる話をほんと、さらけだして話してくれました。

ターニングポイントになった作品は『リジェクション 心臓と死体と時速200㎞』だとか。この頃、重い病気をされていたことなどから、命とか生命とか考える作品になっているとのこと。

この作品、わたしは読んでいて、サスペンスタッチでかなり面白い。その作品を書いた頃のことを聞いて、また、読んでみたくなりました。

佐藤さんは受け身という表現で、書いていて落ちこんだときの対処方などを、力をこめて話してくれました。ほんと、参考のなったことがちりばめられています。プライドを捨てることが大事だとか。ほんと、そうだよなー。

佐藤さんでもそうなら、わたしもがんばんなきゃって、多くの人が思ったんじゃないかな。

佐藤さんも、令丈さんも、かなり準備して講座を組立ててくれたんだと、ほんと頭がさがります。

お忙しい中にもかかわらずです。

みなさん、おふたりの新刊、買おうね。本を買って、感想をいいあって、児童書界を盛り上げていきましょう。

 

トークショーはみなさまからいただいた質問におふたりプラス、赤羽もまじり答えていきました。

ボツなんて、この世にない!

令丈さんがいってくれました。ある出版社でボツでも、どこかでは必要な作品である可能性もあるから。

そんなの恐れずに行こうってことです。

また、佐藤さんからは、イタリアの子どもたちの様子もきけました。なんと、受験はないそうなんですよ。けど、厳しくて留年はあるとか。知らなかったなー。

終わってみて、ああ、この一日講座、やれてよかったと思いました。

出版不況とかで出版社も迷いがある中、編集者さんも転職が多かったり、移動があったりと、代わることが多い。

そんなもろもろで、作家たち、不安なんですよ。ずっと書き続けられる保証もないですから。でも、だからこそ、やりがいがあるのかもしれません。

講座をささえてくれた事業部スタッフもありがとう。細部にわたって、気をつかってもらっています。

見逃し配信をこれから申し込めるかは、事務局と相談してみます。

 


『ドクターナダレンジャーの防災実験教室』子どもの未来社

2021-11-26 09:28:16 | その他

11月ももうすぐ終わり。今月は、あわただしかったなー。

来年の文学学校の準備や、秋に一日講座のことに加え、娘の引っ越しのこと、おいっこの結婚のこと、歯医者のこと、いろんなことが突然、重なって起こりました。

それでいろいろ不義理を重ねているのですが、粕谷良美さんが編集した本のことも紹介するのを忘れていました。

Dr.ナダレンジャーの防災実験教室 地震・液状化・雪崩の科学 | 理科教育 | 子どもの未来社 (makeshop.jp)

これはなかなかおもしろい防災と理科の実験を組み合わせたような本です。

写真がいっぱいですごくわかりやすい。

わたしがとくに感心したのは、液状化現象のところ。

だから、電信柱が沈んだり、マンホールがとびだしたりするのかってよくわかりました。

エッキーもつくってみたくなりました。

学校の実験でやったら、たのしいだろうな。ピンポン球の雪崩とかも、きっとすごいでしょう。

このドクター、ナダレンジャー、とても人気だそうです。

理科の知識でなぜ災害がおこるかをよーく説明してくれます。わかるために実験のしかたも提示してくれます。

よーく知れば、液状化現象もおこさない、やり方があることも書いてありました。

東京は、いつ災害がおこるかわからないっていわれてますよね。

防災の知識はいくらあっても間に合わないくらいかもしれません。

粕谷さんが編集した本では、『びちくでごはん』もおすすめです。

 

さて、本を紹介するのも忘れましたが、国分寺であった、ぶんさんウォーク、ブックフェスティバルのことも紹介し忘れました。

今年もブックタウンプロジェクトが中心になり、本多公民館で、『本との出会いを楽しむブックフェス」を開催したようです。

21日、日曜日、もう、終わってしまいました。

来年こそ、ぶんさんウォークでなく、いつものぶんぶんウォークにもどって、前のように集まれたらいいのにと思います。

そのときは、ちゃんと紹介するぞ!!

 

あと、1月23日、2月27日、本多公民館で『ものがたりを書いてみよう!』という講座をします。

その準備もすすめています。

ぜひ、来てください。


銭湯絵師・内山清人個展

2021-11-23 10:41:51 | その他

以前、住んでいたところのそばにあった、銭湯・孫の湯がなくなり、きれいなマンションになってしまいました。

そんな風に銭湯がある風景はどんどん消えていきます。

そんな中、日本で最高齢の銭湯絵師、丸山清人さんの個展にいってきました。

場所は、国立のギャラリービブリオ。古民家の小さなギャラリーです。

小さくて素朴なギャラリーに、富士山の絵がよく似合っていました。

銭湯、どんどんなくなって、都内に486くらいって行ってたかな(聞いたけど、うろ覚えですみません)。でも、それも休業中をふくんでです。休業のところは、開業しないところが、多いそうです。

国分寺は一つだけですね。

銭湯絵師も、とても少ないとのこと。

しかし、丸山さんの絵は人気で、購入希望の赤丸がたくさんついていました。

帰り道、ちょっと散歩も。

イチョウがきれい。

  

11月も終わりだけど、スマホが調子悪かったり、娘の引っ越しの手伝ったり、親戚の集まりがあったり、法事があったり、いろいろあって、なんだかんだかんだあわただしい。

今日は、施設まで母に会いにいきます。

毎日、母は、とられた、とられたと、うったえてきます。

スプーンがとられた、下着がとられた、新聞紙がとられた・・・・。

今日は、なにがとられているかな?

 


しめのゆきさん新刊『せっしゃ、なべぶぎょうでござる!』

2021-11-20 10:05:58 | その他

事業部でごいっしょしてる、しめのゆきさんの新刊がでました。ジャーン

すごくいい絵ですよね。鍋がおいしそう。

あつあつでゆげがたっている感じがします。そして、真剣な、なべぶぎょうの表情。

しめのさんのかく、お料理はほんとおいしそうなんです。活字から湯気がでてきそうですよ。

今回もたくさん、よだれがでそうなほど、おいしそうな、おなべのレシピがたくさん出てきますよ。

そして、おなべだと、子どもでもつくれる感じがいいですよね。

今夜はなべにしようって思えました。

家族が仲よくなる、ほんわかストーリー。いいお話しだし、だれにでもすすめられる本だと思いました。

この作品、がんばって数年、格闘していたのを知っていたので、ほんとよかったと思います。

しめのさんらしい、気づかいとやさしさが根底にながれていて、表面は明るく楽しくしあがっていて。

こういう風にかけたらいいな、って思いましたよ。

 

しめのさんは、がんばりやさんです。事業部でも気がきいて、よく動いてくれるんですよ。忙しいのに。

今度の一日講座でも、美しいオープニング画像をつくってくれました。

その秋の一日講座、28日です。あと、一週間と一日、せまってきました。

令丈ヒロ子さん、佐藤まどかさんの講座も楽しみですが、そのあとのトークショーも楽しみにしてください。

いろいろ、つっこんだ質問が集まっています。こんなに質問に答えて疲れないかなっと心配したのですが、令丈さんは、「若い人のこれからにつながるので、せいいっぱい答えてあげたい」とおっしゃってくれました。

作家になってからの悩みもよせられています。

今回は、なぜか、プロの作家の人、それも人気がある作家の人もたくさん申し込まれているのですが、その方たちも満足できる会になるよう、準備しています。実際に書いている作家さんが元気になれる、時間であればと思っていますから。

ひとつ、質問をもらすと・・・「編集者さんとどう、つきあったら・・・?」なんていうものも。

これ、悩みますよね。

わたしも、今週はこれでいろいろ悩んで、落ちこんで、バッタンでした。

作家になって、だれもが悩むけど、なかなか聞けません。まわりにいうと、デビューできたんだからいいじゃない!なんていわれたりもするし。なにが正解かは人それぞれだけど、先人ががんばってきた道筋を聞けば、自分も元気がもらえるはず。

定員は、すでにオーバーしていますが、事務局はがんばって、きたいだけ受け入れるといってくれています。

チャンスは今ですよ。ぜひ!!! 日本児童文学者協会のホームページからどうぞ。


昨日はオンライン、読書会 

2021-11-18 09:02:46 | その他

夕方から読書会でした。課題図書は、『ラスト・フレンズ わたしたちの最後の13日間』(ヤスミン・ラーマン・代田亜香子訳・静山社)

自殺願望のある三人が、マッチングアプリじゃないけど、自殺サイトで知り合って、そして・・・という重い内容。

でも、文章がうまくて、三人のキャラがたっていて、一気に読みました。

ただ、落ち込みやすい人は、ひきずられるところもあるかな。わたしなんて、ダメだ。価値がない、とかいうフレーズが何度もでてきたりするから。

たくさんおすすめ図書が話題になりました。

わたしは、『文豪中学生日記』小手鞠るい あすなろ書房 が、おもしろいといいました。新幹線の中で一気に読み、付箋をたくさんはったので。けど、ものたりなかったって声もあがりました。

人って読み方はいろいろ。だから、読書会はおもしろいんだけど。

でも、読後感がよくて、物を書くってこういうことだって実感できる、『文豪中学生日記』、おすすめします。