赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『つくしちゃんとおねえちゃん』

2021-04-29 07:03:12 | その他

いとうみくさんの新刊、『つくしちゃんとおねえちゃん』を読みました。

かわいらしい表紙! これを読もうと思ったのは、山崎道子さんが「いいお話し」とすすめてくれたから。絵もすごくかわいいと。

ホント、絵もかわいらしい。丹地陽子さんは、長編ファンタジーの挿絵などもされますが、こういう幼年童話もすてきなんですね。

主人公は二年生のつくしちゃん。けど、読んでいると、作者はおねえちゃんのほうにスポットライトをあびせています。

ちょっと強がりでなんでもできる、おねえちゃん。こういうおねえちゃんだったら、おかあさん、楽だったろうな。

いもうとのこともかわいがっているし。

つくしちゃんがおねえちゃんを思う気持ち、おねえちゃんがつくしちゃんを思う気持ち、どちらも作者は言葉ではっきりと書いてません。ふたりの日常から読み取れるように描いています。そこがさすが。ああ、幼年童話っていいなーって思います。

ただ、こうやって書くのは意外にむずかしい。幼年童話の書き手はいつも不足していますが、なかなか育たない。

いとうみくさんは、どんなジャンルも書けるオールマイティで、すばらしい才能ですね。

さて、ゴールデンウィーク、この本の作者のいとうみくさんもでる、上野の森親子フェスタがあります。

対談 児童文学よもやま話。いとうみくさんと工藤純子さんの対談です。わたしも聞こうと思っています。

オンラインだとなんと、無料。定員なし! 注目ですよ。

上野の森ブックフェスタ、例年なら公園内にテントをはって本が安く買えるイベントもしていました。サイン会などもあり、作家が多くあつまります。児文協もテントをもち、多くの作家が集合していました。一年に一度、読者とふれあえるまたとない機会だったのに、去年も今年もできません。命は大切だからしかたないですが。

来年こそ・・・と思います。ワクチン、早く来てくれーー。

 

 


緊急事態宣言 三回目

2021-04-27 09:34:32 | その他

緊急事態宣言になってしまいました。いろいろ翻弄されています。

もちろん、自粛して早くウィルスがなくなるのが一番いいし、優先です。でもまあ、宣言が急だったので、いろいろまにあいません。週末の日本児童文学学校は、オンライン中心ですが、感染予防をした教室でも少人数は集まりました。

オンラインも通いもみなさん、とても熱心ではげまされました。

さて、ゴールデンウィークですが、わたしは、のんきにお芝居の予約をしていました。魔界転生。明治座でやるエンターテイメント。

2月頃、春にはコロナもおさまっているだろうなーと思って、予約したのですが、これも緊急事態宣言の期間はやらなくなってしまいました。わたしは、コロナだからしかたないと思います。でも、舞台をやるほうの人たちも大変だろうなー。ずっと練習してねりあげてきただろうから。

そんな中、寄席だけはやるようですね。庶民に笑いは必要だということで。

うーん。どうなんでしょう。人が集まっちゃうんじゃないかな。

昨日は天気のよさにさそわれて、ちょっとだけお散歩しました。

姿見の池の菖蒲

 保育園の庭のてづくりこいのぼり。


『トゲトゲトカゲをつかまえろ!』

2021-04-25 07:25:24 | その他

緊急事態宣言がでましたね。決まってから、開始までの期間が短いので、とてもあわてています。

だって、今日は日本児童文学学校の開講日。いやー、もう、たいへん。決断するって、疲れる。トホホ。

もちろん、希望者はオンラインでできるように手配しました。

今日がどうだったかは、また、報告しますね。

 

さて、『トゲトゲトカゲをつかまえろ!』

新潟県の推薦図書に選ばれました。

写真を高田由紀子さんが送ってくれました。やさしい!

高田さんの『スイマー』もはいっています。

濱野京子さんの作品も・・・。濱野さんはこの頃、推薦の常連ですね。

新潟は桜が咲いたかな。

トゲトゲトカゲ、どうか、よろしく。

不思議な幻獣がでてくる話です。

今、編集さんががんばって、続きをつくってくれています。こっちもおもしろいよ。


韓国で

2021-04-21 09:28:30 | その他

日本児童文学学校が今週末にせまってきました。

いろいろ準備をしていますが、感染広まりが心配です。でも、とても広い教室で、感染に気をつけて行う予定なので、今回は通いも含めておこないます。無事、ちゃんと開校できますように!

さて、突然、韓国からオファーをもらいました。

翻訳発売されそうです。(拍手!!!)

これは取材をして、書いた作品。うれしいですね。

ぴったりの絵をつけてもらった、おかげかな。

韓国は、ずいぶん前に『0点虫がとびだした!』という作品がでたことがあり、それ以来です。

 

話はがらっと変わって、昨日。

夫が帰ってきてぼやきます。都内でランチにはいったお店。食べて会計をしようとしたら、

「うちは現金、扱ってないんですよ」といわれたそうです。

よく見ると、店内にはそういう張り紙が。でも、食べることに集中していた夫は見てなかったそうな・・・。

スイカをもっていたので、なんとかなったけど、「もう、そんな時代か!」とあせったそうな。

これは、わたしだったら・・・と思うとあせりますよね。

うちが住んでいる武蔵野地区は、わりに年寄りが多い地域。いろんなことが、まだ、アナログです。

けど、23区以内になると、ちがうんだなーと。

なんか、変わっていく速度が速くて、ついていけなーい。

そろそろペイペイ始めないとだめかな。


高田由紀子さん新刊『オン・ステージ』

2021-04-19 09:40:36 | その他

事業部でごいっしょに高田由紀子さんが新刊をだされました。

この春から発売開始をしたポプラキミノベルという新しい文庫のシリーズ。

タイトルは、『オン・ステージ①あいつはナイショの幽霊部員』とながめ。

主人公の妄想少女 舞城ひかり が ある台本を手にしたところから、幽霊にとりつかれてしまい、ぜんぜん 興味がなかった演劇部に入部。そこで演劇のおもしろさに目覚めていく、とまあ、ストーリーはそんな感じなのですが、演劇部員のひとくせある部員たちが、魅力的。おもしろく、元気になれる物語。

あとがきによると、高田由紀子さんが、高校時代、演劇部だったことがあったとか。そのせいか、エチュードなど、演劇の知識もちりばめられています。そのときの気持ちがベースなのでしょう。

これはポプラキミノベルの一冊なのですが、この新文庫シリーズ、ポプラ社はかなり力をいれている様子。

だって、5月だけでも、7冊だしているんだもの。読者から見れば好きなものを選べて楽しいですが、作家からみれば競争はげしいですよね。今までだって、ツバサ、ミライ、青い鳥と文庫戦争は始まっていて、それに新レーベルも次々参入してきています。

つまり、文庫はかなり売れると思われている分野だってことのよう。本屋さんの売り場でも面積がどんどん広くなっていっています。

高田由紀子さんは、『スイマー』などを書かれて、児童文学では人気もあり、かつ、推薦図書にも選ばれる実力派。その方が、今度は文庫でどんな活躍をしてくれるのか、これから楽しみです。

この『オン・ステージ』のストーリーの中、黒歴史という言葉がでてきます。

わたしの数ある黒歴史のひとつ・・・でしょうか、ポプラ社で文庫を書いたことがあるんですよ。もう、20年くらい前に。榎本司郎さんという名物編集者さんといっしょに。古い建物だった四谷の交差点近くのポプラ社にも伺いました。

その頃は、まだ、ワープロで書いていたような記憶があります。ちがったかな。しかし、この文庫は三巻で打ち切りに・・・。

こんな風に、みんな黒歴史ってあると思うんですよね。でも、そこからどこに向かっていくか、きっと、それが大事!!

この『オン・ステージ』も、そんなことが書いてあって、笑いながらも、うんうんとうなずいて、なにかをやってみようという気持ちになれる物語です。