赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

マンガ大賞2015『かくかくしかじか』

2015-03-31 08:28:47 | その他
マンガ大賞をとった東村アキコさんの自伝的マンガ『かくかくしかじか』を五巻、一気に読みました。
途中で、やめれませんでした。五巻の帯に「万感胸に迫る」と書いてありますが、それが納得。ずーんと胸にひびき、涙があふれてきます。

描け、描け、描け、まっすぐに自分の損得に関係なく、そういってくれた先生がいて、東村さんという作家は、幸せでしたね。わたしがすごく好きなのは二巻。やっとはいった美大で全然書けなくなったアキコに先生が絵を描かせるくだりです。

夢をおいかけている人、なかなか糸口が見えない人、読んでほしいです。
最後、アキコが先生を回想するくだり、しんどくても、単行本がうれなくても、アンケートが悪くても、ただ、描くしかないと覚悟をつぶやくあたりも、胸にせまります。

ギャグマンガ家なので、暗い一辺倒ではないのが、この作家のいいところ。
そして、この漫画家、とっても美人です。ネットの写真をみて、うわあ!とさけんだくらい。
写真ってこういう人がのせるべきだねっと、娘がつぶやいてしまいました。はい、そう思いました……。

弟も漫画家をやっていてアニメにもなった大ヒットをとばしているようです。
弟さんも、先生に教わったのかな? そのあたりも知りたいと思いました。


『たびいえさん』

2015-03-28 22:05:02 | その他
北川チハルさんが、新刊『たびいえさん』くもん出版 をだされました。
これは、毎日小学生新聞に連載した幼年童話を加筆されたもの。横書きの幼年童話として生まれかわった『たびいえさん』は、新しいイラストレーターで、まったくちがう作品のように見えました。

北川さんのひとつ転機になるような、そんな作品だと思いました。家がたびするって発想も斬新だし、ゆったりした文章もぬくもりにあふれています。今回、最初と最後につけくわえた、親子の会話も、しっくりなじんでいます。
装丁も、みごと。くもん出版のHさんは、きれいな本をつくられます。感心しました。

さて、金曜日、文学散歩で、谷中を歩いた写真を少し。
日暮里駅にあった地図

ゆうやけだんだんがある谷中商店街
   
この猫の置物を7つ、見つけると幸せがくるそうですが、3つしか見つけられませんでした。

今川焼きを食べ歩きしたり、ソフトクリームを食べたり、文学散歩がおいしい散歩になりました。
たのしい街歩きでした。いずみさん、ご案内、ありがとうございます。博学ぶり、みごとでした!

毎日新聞

2015-03-27 09:43:09 | その他
今朝の毎日新聞に『犬をかうまえに』の記事をのせてもらいました。
なんと、日本絵本賞の発表と同じページです。すてきなK記者に、本のこと、とてもよくすくいとって書いていただきました。ありがたいです。
写真もあって、はずかしいのですが、後日、ホームページにアップします。

さて、日本絵本賞の記事もよめてとくした気分です。
その中で、日本絵本大賞を授賞した田島ゆきひこさんの言葉が印象に残りました。
受賞作は、『ふしぎなともだち』くもん出版は、自閉症児の輝きを描いた作品だそうです。
何年もかかって自閉症児のことを理解して、それでもなかなか描けなくて・・・。
そんな中から書いたということ。

わたしも年を重ねたら、こういう風にゆっくりひとつのテーマを追って書きたいなって思いました。そのためには、もっと自分を耕さなければ。あくせくした毎日を変えていかないとね。

今日は、会報部の毎年おこなっているお花見&文学散歩の日。博学のいずみたかひろさんが案内してくれます。
東京の真ん中、本郷のあたりはかつて文豪たちがたくさん切磋琢磨したところ。そこをみんなでわいわい歩きます。

とても楽しみなのですが、わたしは、花粉症のため、途中参加。観潮楼(森鴎外旧居跡・記念館)から参加します。さて、迷子にならずに落ち合えるでしょうか。
日暮里にむかって、谷中のゆうやけだんだんを歩くのが楽しみ。このあたりは、濱野京子さんがかいた『ことづて屋』の舞台ですね。いいなって思ったところは、濱野さんが次々作品の舞台にしあげていきます。

朝から温かな日。桜は、どうでしょうか? まだ、うっすら赤く蕾をふくらませているところかな?
それとも、開いてくれるかな。

ふくろう茶房に行ってきました。

2015-03-24 14:30:03 | その他
『犬をかうまえに』で、絵をかいてくれた つがねちかこさんが、新刊をだされました。
『ふくろう茶房のライちゃん』
国分寺にできて、大人気のふくろう茶房を取材されてかかれたノンフィクション。つがねさんは、その絵をかかれています。


これを読んで、ふくろう茶房に行きたくなり、日曜日の夕方、行ってきました。
いろんな種類、たくさんのふくろうがいました。

ふれあいを希望すると、多くのふれあいメニューから三分間、さわらせてもらえます。ふくろうによって、値段がちがいます。300円から
 


ふくろうは、ふれあいを希望しないとさわれないので、わたしもやってみました。わたしがふれあったのは、メンフクロウという種類。
 
これが、やわらかくて、なでていると、すごくいやされる。ふくろうをみると、みんな笑顔になるっていいますが、ほんとですね。
哲学者みたいな風貌で、じっとしているふくろう。
何を考えているのかなっと、憶測してしまいます。

この頃、週末はいつも満員御礼だそうです。厨房をしていたおばあちゃん、東北で震災にあわれたそうです。娘さんの家がふくろうを飼ったことから、喫茶店を開くことになり、手伝うことに。
「人生がこんなことになるなんて、予想もしなかった」といってました。
ふくろう茶房という、めずらしい舞台に目をつけたことが、出版につながったのですね。
アンテナははっておかなきゃね。

国分寺ふくろう茶房でホームページも見てあげてください。本もよろしくね。

新刊、次々と

2015-03-23 11:07:33 | その他
春になり、たくさんの新刊がでるようになりました。

濱野京子さんの『ことづて屋』を読みました。
大人向けが、この作家にはあっているのではないかと思います。
帯の文字は、『言えなかったこと、お伝えします』



亡くなられた方々のことづて、聞いてみたいような、こわいような。亡くなったわたしの父がなにかいいたいことがあったかなって考えたりしました。
そうなると、生きてるうちに接し方も、やさしくしようって思いますよね。死者からの「ことづて」とは、目のつけどころが、すごいなあって思いました。

メイクをして、ことづてを伝えるという手法も、現代的でとてもいいと思いました。
これは、深夜枠のテレビドラマにしてほしいです。恵介は、錦戸くんあたり、どうかな??

あとがきを読むと作者のお人柄がわかります。


タイムストーリー『一日の物語』偕成社

こちらは児文協編纂のアンソロジー。

これは企画がひかっています。一日だけ、別の人生を送りたいってだれもが思うでしょう。
それをアンソロジーにするなんて、まあ、おもしろい。
五人の作家、それぞれの一日を楽しめます。文体も切り口も全くちがう作品。読み終わったら、わたしだったら、どう書くだろうって考えてしまう作品集。

五作品の中には、公募の入選者もいます。少しでも書いている人にチャンスをと考えられて、企画されたのだと思います。

このほかにも、タイムストーリーは五分間、一時間、三日間、1週間とあり、あわせて五編、出版されてます。

タイムストーリーもことづて屋も、装丁がおしゃれできれい!!
本屋で手にとってください。