赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

佐藤まどか新刊『うちのキチント星人』

2024-07-29 10:41:02 | その他

佐藤まどかさんがまたまた新刊をだされました。

『うちのキチント星人』フレーベル館です。

自分とはちがって、なんでもキチントしないと気がすまない、キチント星人のあっくんと突然、いっしょにくらすことになった千歌。

おおざっぱな千歌には、あっくんのすることなすこと、信じられないことばかり。ぶどうをナイフとフォークで食べたりと。

同じ家で、性格が違う人どおしが暮らすのはたしかに大変そう。

それをこの作品、ユーモアたっぷりに書いてくれています。会話やエピソードがどれも楽しいから、読んでいくうちに、あっくんや千歌が友だちみたいに感じられます。

極端にキチンとしていなくても、みんなそれぞれ性格の癖はあります。まったく普通なんて人はいません。

それを楽しくわからせてくれる佳品です。

また、中田いくみさんの絵がいいですよね。

 

ちなみに、我が家のキチンと星人は夫。おおざっぱ星人はわたし、夫がキッチンを洗うと、とてもきれいになります。

わたしがやるよりずっときれい。だからもっとやってほしいけど、たまにしかやらないんだよね、これが……。

ちなみになくなったおじいちゃんは超超キチント星人だったな。

最後、認知症になったけど、庭じゅうの落ち葉をひろっていたもの。

ふふふ。佐藤さんの作品を読んだおかげで、いろんな人のこと思いだしちゃった。

そんな楽しい作品です。

 

昨日は日本児童文学学校の四回目でした。

濱野京子さんのお話し、よかったなー。年々、講師のみなさん、話がうまくなっているような。

講師をたのもうと思う人気作家の人たちって、準備もちゃんとされます。ほんと、頭がさがります。

 

 

 


28日は日本児童文学学校、濱野京子さんです!

2024-07-23 09:07:37 | その他

猛暑日記録更新、花火大会もめじろおし、夏本番の7月後半ですが、日曜日にオンラインで日本児童文学学校があります。

今回の講師は、濱野京子さん。

最新作『girls』もとても話題になっています。

濱野京子さんといえば、多作の作家さん。どうしてあんなにたくさんの本がだせるのか、そのエネルギーはどこからくるのか、不思議です。

また、テーマが現代にそったものであることも、魅力ですよね。

その次々と意欲作をかかれる秘密が、講義で聞けるかもしれません。

わたしとは読書会でいっしょですが、濱野さんの博学にはいつも感心しています。

講義、一回だけ参加できるビジターも募集しています。事務局に問い合わせを。

 

わたしは事業部は今期でしりぞくのですが、最後、8月に講評をうけもちます。

最近、本づくりをしている中で強く感じたことなどもお伝えしたいと思います。

 


「さぴあ八月号」にインタビューがのりました

2024-07-23 07:10:26 | その他

有名進学塾のサピックスがだしている情報誌、「サピア8月」にわたしのインタビューがのりました。

こんなふうにとりあげてもらうことじたい、めったにないことでうれしいです。

さぴあ作文コンクールの課題図書に『AIマスクはいかがですか?』が選ばれたことでのインタビューです。

写真もたくさんとっていただきました。これがその中の一枚。よくわらっています。

ていねいに話をきいていただき、感謝感謝。

ただ、『AIマスクはいかがですか?』の本のほうは、ただいま、いろんなところで品切れ中。

それが少し残念です。電子で読んでくれるかな?

 

また、去年だした本『ひと箱本屋とひみつの友だち』が、ネットで売れています。これは少し驚き。だって、アマゾンの「子ども恋愛よみもの」というジャンルで日曜日、七位とかなったりしてました。

恋愛ものではまったくないのですが。それでも、こちらもよろしくお願いします。

 

 

 


アンソロジー『東北ふしぎ物語』国土社

2024-07-20 13:59:12 | その他

みちのく童話会が東北でまとめたアンソロジー、今回は、ふしぎでくくってあります。

いやー、読んでみて、つくづく東北とふしぎはにあうと思いました。

さすが、柳田国男の遠野物語のふるさと。あと、宮沢賢治が育った地でもありますし。座敷童子伝説は多くの人が知っているし。

ふしぎな雰囲気がしっくりとひびきあう土地柄です。

そういう意味で、東北は創作、とくにファンタジーののアイディアがたくさん眠っている土地なのかも。

東京は、現実的で、ファンタジーが生まれにくい感じがしますね。わたしの中の思いですが

また、今回もふるさとを応援したいというそれぞれの作者の気持ちを強く感じました。

そんな中、第一話、『ヤマセの中で見た町』田沢五月著 は、震災のことが書かれていて、胸をうちました。

作者が岩手育ちだからこそのリアリティの下地がしっかりした、それでいての、ファンタジー作品だなあと感心しました。

ほかにも以下の作品がのっています。 ぜひ、お読みください。

(岩手) 三陸海岸のヤマセ 『ヤマセの中で見た町』  田沢五月(秋田) 横手のかまくら 『Tのかまくら』  みどりネコ(福島) 裏磐梯の五色沼 『ふしぎの沼をたずねて』  堀米薫(山形) 山形のケサランパサラン 『ケサランパサランの冬』  千秋つむぎ (青森) 青森の三内丸山遺跡 『消えた人々〜三内丸山遺跡』  岩崎まさえ(宮城)伊豆沼・内沼のガン『渡り鳥のサンクチュアリ』野泉マヤ

『けものみちのにわ』水凪紅美子

2024-07-18 14:28:35 | その他

昨日の夜はオンラインの読書会でした。

課題図書は、『けものみちのにわ』今年の日本児童文学者協会 新人賞の受賞作です。

不思議さやちょっとぞっとするような描写など、雰囲気を描くのが上手な作者で、多くの人が好感を持って読まれました。

ただ、一話、一話が少し短いかな?とう意見も。もう少しボリュームをもたせて、物語を動かしてもいいかなという声もありました。

でも、作者は新人。第一作目でこれだけ、雰囲気を書けるたしかな筆力には、だれもが感心していました。

二作目もがんばっていると聞きました。

ファンタジー好きのわたしは、二作目はどんなものになるか、期待しちゃいます。

やはり本について語るのは、楽しいですね。昨日は新しいお仲間もきてくれました。

Be子どもの本 読書会は、奇数月の第三水曜日です。本好きならどなたでも歓迎です。

作家、評論家、翻訳家、作家のたまご、いろんな方が自由に本を読んで、自由に語っています。

興味がある方は、連絡してください。一年に一度は合評会もやっています。