赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

贈呈式

2016-05-28 21:59:19 | その他
児文芸の贈呈式に参加したり、児文協の贈呈式の司会をしたり、いろんなことがありました。
今日は総会にも行きました。
三日間、とにかく終わって、今へろへろです。

混乱するくらいたくさんの方をお話しできて有意義な3日間。活躍されている方々の中で、自分の小ささを感じたり、いろいろです。つたない司会でしたが、あたたかく声をかけてくれる人もいっぱいいて、うれしかったです。じっくりお話できず、バタバタしていたこと、申し訳なく思っています。

羽田の事故で、新人賞の方がおくれてしまい、とてもお気の毒でした。このアクシデントを伝説にするような、ご活躍を期待します。

児文協の贈呈式にいらした、村上しいこさんと写真をとりました。許可がおりたので、掲載します。

左から高橋秀雄、赤羽 村上しいこ 山本悦子 です。

総会では、内田麟太郎さんの言葉が心に残りました。
文学は文学の中にしか存在しない。
などなど。もったいなくてここに書けないことも。

全部の仕事を終えたところで、ほっとしていたら、とても悲しいニュースを受けとりました。
なんか、迷惑をかけないようにされたようで、言葉がでないです。


これはウツギの花です。
6月は白い花の季節です。




ドラマ『重版出来』

2016-05-26 08:45:25 | その他
わりに家の近くで女子大学生アイドルがファンにさされる事件がおきてしまいました。
なんか、悲しい事件です……。

ドラマ『重版出来』を見ています。
今週の火曜日のドラマでは、長年漫画家さんを目指して夢を見ていたアシスタントさんが、夢をあきらめて、家業をつぐという回でした。
なんか、しんみりしてしまいました。彼の決断の後押ししたのは、絵はへただけどマンガ愛に満ちた若い才能でした。
「うまくいく人といかない人、どこがちがうのでしょう」
「理想だけで仕事ができている人は、どれだけいるんだろう」
駆け出し編集者さんの黒沢心は、問いかけます。うーん。重い問いです。

夢を追いかける話は多いけれど、夢をあきらめる話はあまりドラマになったり、小説の種になったりしません。スポットもあたりません。けど、実際はそちらのほうがとても多くいるのでしょう。
ドラマには真実が隠されていて、それだけに見ていて、胸が痛くなりました。なかなか寝付けない夜でした。

今夜、児童文芸家協会の協会賞、新人賞の贈呈式にお邪魔しに行きます。
もと、同人誌ももたろうの堀田けいさん「いくたのこえよみ」で新人賞受賞しました。
おおぎやなぎちかさん「しゅるしゅるぱん」も同時受賞です。
わたしは、ふたりの晴れやかなお顔を見に行きます。

編集者さんがたくさん集まるパーティ。いろんな才能が開花したり、しなかったり。
運とか縁とか努力とか・・・
さまざまな人生模様があるのでしょうね。

ふたりがどんなスピーチをするか、聞き漏らさないようにしたいです。




『夢は牛のお医者さん』、ゲラが来ました!

2016-05-22 16:39:11 | その他
暑いですね。今日はおじいちゃんちの草取り。腰がいたい!
おまけに日差しでドライアイが悪化した気がする。明日は病院に行こう。

さて、6月29日発売の『夢は牛のお医者さん』、発売にむけてゲラが届きました。これは小学館文庫で、映画のノベライスです。映画はたくさんの賞をとったヒット作。
映画のFBはこちら

絵は、今人気の宮尾和孝さんが書いてくれました。
帯は、な、なんと『銀のさじ』や『鋼の錬金術師』、『百姓貴族』で大人気の荒川弘さん。感激ーー!


わあ、わあ、大絶賛なんて書かれて困るよーー。困ることもないし、本のためだと思うけど、気が弱いところがあるわたしは恥ずかしいです。(^_^;)
けど、ほめてもらえたのは、きっと主人公 知美さんの夢に向かってつきすすむ生き方なんでしょう。

これは話題映画のノベライスで、現地を取材をしたり、ご本人に会ったりしました。文章もいろいろ工夫をこらしました。しかし、わたしの創作ではありません。
関係者が多くいるので、みんなが満足するようにと、たくさんの人の目を通し、添削もされてしまいました。
でも、勉強になったし、やってよかったと思ってます。っていうか、発売はこれからだろ!

さし絵がとてもかわいく牛のよさが にじみでています。イラストの力 すごいなーー。
6月末、同時に絵本も出ます。こちらも、情感たっぷりの絵です。

以上、宣伝ばかりですみませんでした。
来週は、児文芸、児文協、総会、懇親会ウィークです。
きっとたくさんの人と会うでしょう。
みなさん、よろしくお願いします(^_^)v どうぞ、声をかけてください。


若沖展は170分待ち

2016-05-21 09:36:14 | その他
桝添さんの会見が、ただただ腹立たしい今日この頃……。

水曜日。
友人と若沖展を見に、友人と上野へ。
駅で混んでいるので、いやーーな感じがしたのですが、な、なんと170分待ち。ガーン。修学旅行生も多く、こんな人の多い上野は初めてって感じです。

それで、カラヴァッジョ展へ。宗教画の緻密さと光のつかい方に関心。それに、音声案内の北村一輝の声が、なんともいえず雰囲気を盛り上げます。壁を赤にしたり、青にしたり、下から光をあてたり、その絵を見せる演出方法も卓越していました。

そのあと、読書会まで時間があったので、以前からずっと行ってみたかった、飯田橋のカナルカフェへ。
入口はこんな感じ。


カフェは、見晴らしがよく都会だけどすがすがしくて、デートスポットになるのはわかります。桜の頃は、行列ができるとか。


珈琲800円は高いですが、ポットででてくるので3杯ほど飲めて、お腹がたぷたぷになります。

さて、もうひとつの話題。
本屋大賞『羊と鋼の森』を読みました。

調律師になる青年の話。
いい調律師になりたいともがく青年。
一般家庭ではそこまでの調律は求めていないのか?
キャンセルされて落ち込み、先輩に言葉で立ち直って……。
才能とは? 役にたつとは? いろんな要素がきれいで含蓄ある表現をつかって書かれています。

わたしがよかったと思ったのは、ピアニストをやめて調律師になったAさんの描き方。
「耳がよかった。だから、一流ピアニストと自分との違いに気が付いてしまって、それが苦しくて、あきらめた」のようなことをいっています。
これは何にでもあてはまって、創作でも、読めるようになってくると、一流文学者の書くものを自分との差が気になってしまいますよね。それで書けなくなることもしばしば。

あきらめずに続けて行く人、ちがう道と選ぶ人、コンサート会場のピアノの調律をめざす人。一般家庭のピアノとつきあっていく人。どの人の見方も、繊細でおだやかです。深い森に分け入っていくような、宮下ワールドに包み込まれます。

初めて読んだ宮下奈都。わたしはかなり気に入りました。自分とはちがうタイプだから余計でしょうか。
なにかをめざして、苦しいんでいる人には光が差したような気になる本だと思います。


『夜間中学へようこそ』 鬼ヶ島&ももたろう交流会

2016-05-17 09:38:50 | その他
二キロやせたと、ブログに書いたことを大変大変後悔している今日この頃です……。(^_^;)

山本悦子さんが新刊『夜間中学へようこそ』岩崎書店を出版されました。

この装丁、大変活躍中の中嶋香織さんだそうです。山本さんも大変気にいってるということ。現代的で、新しく、平積みしても、ぱっと目に止まりそうですね。中嶋香織さんは、わたしは『ピアスの星』の時にお世話になりました。デザインで本の印象を変えてしまうって、すごいですね

さて、内容です。
76歳の祖母が夜間中学にかよいたいといい出しました。反対するお父さん。どうして、いまさらって思いながらも、おばあちゃんの学びたいって気持ちに影響を受け、おばあちゃんが怪我をしたあと、つきそいをすることになります。そして、夜間中学の仲間からいろんなことを学んで……。

わたしがとてもいいなって思ったのは、夜間中学の夜の船にたとえたところ。
夜ってのはふしぎで、昼間にない顔を見せてくれます。電車だって、昼みるとそうでもないのに、夜だと銀河鉄道みたい、このまま、空に飛んでいくみたい、なんて詩情をかきたてられます。

夜の学校は、なんか昼と別の生き物のよう。そんなところをうまく切り取ったなって思いました。
そのほかにも、夜間中学のことがわかりやすい文章で、よくわかります。いろんな事情出来ている人がいるようです。実際に先生をされている山本さん、学校のこともよくわかっていて、推薦図書、課題図書にぴったりでしょう。

また、わたしの祖母は、カタカナしか書けない人でした。
家族はみんなそのことを知っていましたが、嫁である母よりたのみやすかったのか、なにかあると、「ジンコ、悪いけど、ちょっと・・・」と呼んで、字を読んでとか、書いてとか言われました。なまっている祖母はじゅんことは呼べないで、わたしをジンコと言うのです。

わたしはこの口数の少なく、植物の世話が好きで大輪の菊を咲かせていた祖母が大好きで尊敬もしていました。明治生まれの人の気質でしょうか。愚痴や望みをほとんど言わなかったんですね。
子守りをしてたから学校に行けなかったことなど、少しだけ聞きました。兄弟が多かったから弟の世話をしなければならなかったようです。ただ、学校に行きたかったようなことは言ったことはありませんでした。テレビの水戸黄門を見て、静かな世界にひとりいるような祖母でした。もし、夜間中学で勉強できるって知ったら、したいって思ったのでしょうか?
そんな祖母のことをなつかしく思いだし、考えさせてくれる作品でもありました。

日曜日。いつもの公園をおじいちゃんと散歩
モネの絵のように睡蓮がきれいでした。

タイトルの鬼ヶ島、ももたろうの交流会についてふれるのを忘れました。また、機会があったら。