赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

令丈ヒロ子さん

2011-04-30 08:14:08 | 日記
先日、「今、ドイツの子どもの本は?」の懇親会でおしゃべりした令丈さんが、自著を送ってくださいました。うれしい! ステキなお手紙もついてました。
毎月、締め切りがあるほど忙しいのに、こんな気づかいができて、なんと大人なのでしょう。あの時、楽しいおしゃべりできただけでも、幸せだったのに、もう、感激です。
 


送ってもらったもののひとつ、『ブラックダイヤモンド』1巻は、ガールズサスペンス。
文庫なのに、単行本と変わらない読み応えがあります。だから大人が読んでもだいじょうぶ。とても楽しめます。
単行本作品の描き方と文庫作品の描き方を融合して、エンタメとして読まれること。令丈さんは、そのあたりをめざしているのだと思いますが、これが成功していけば、児童向けの文庫の流れが、少し変わってくるかもしれません。

あとがきによれば、テーマは人間関係。「ひととひととが仲良くしていくのは、とても難しいと思います」と書かれながらも、その中でどうハッピーに生きていくのか、作品の中から模索していっているのが伺えます。
この『ブラックダイヤモンド』、秋に、2巻目が出るとのこと。ぜひ、手にとってください。


あと、これは、わたし自分で買ったのですが、令丈さんのお人柄を知るのに、とてもおもしろいのが、『おなやみジュース』15歳の寺子屋 講談社

 

どうして作家になったのかなど、ていねいに書かれています。
15歳向けなのに、中年のわたしが立ち読みして、おもしろくて、買っちゃったほど!
一気読みでき、また、きにいった所を読み返したくなります。

この15歳の寺子屋では、『落語がおしえてくれること』柳家家禄もおもしろかった。なんとご自身の通信簿が載っています。その成績ったら……、全く『フフフ』で驚きます。
人間国宝小さんのお孫さんであり、最年少真打になった家禄が、どうもがいて、なにをめざしているのか、15歳に十分伝わるように書いてあります。





Beこどもの本

2011-04-27 08:33:52 | 日記
今日は、Beこどもの本の勉強会です。テキストは、直木賞受賞作『月と蟹』
今日からは、安東みきえさんも来られるそうで、ますますパワーアップしそう。

3月の会は、震災の後で中止になりました。そういう経緯の後なので、みんなで顔をあわせるのがうれしいです。

あと、拙著の『ゆうきメガネ』が第55回西日本感想画コンテストの課題図書に選らばえれました。こういうコンテストがあるなんて、ずっと知りませんでした。学校ごとに、応募されるようで、増刷していただけてうれしいです。



こどもたち、どんな絵をかいてくれるのでしょう。
あかね書房からだした岡本順さんとのコンビの本は、なにかと話題になってくれて助かっています。

男体山の風

2011-04-25 22:49:24 | 日記
高橋秀雄さんが、新刊『地をはう風のように』福音館を出版されました
版画の表紙画。最近はみかけないタッチだけに、かえって目をひくのでは。

とても貧乏で、ちきしょう、ちきしょうといいながら、歯をくいしばって生きるコウゾウの話。つらい話ですが、読み終わると、ほんわりとあたたかい気持ちになるのが、不思議です。
震災が起きた今、こういう物語が案外脚光をあびるかもしれません。

わたしの父の生まれは、高橋さんの故郷と同じ栃木の日光の近く。男体山をながめて暮らしたといいます。風の強さは、この作品にもしばしばでてきますが、父からも聞いていました。そこで暮らしたわたしの祖母は、東京にきても、なまりが消えず、「おらは~」「しんねえ」などと、男みたいな言葉で話していました。女性の栃木弁は、ぶっきらぼうに聞こえます。
高橋さんの話には、そんな栃木弁がたくさん出てきて、祖母のことなど、とてもなつかしく思いだしました。貧乏だったという祖母と父なので、コウゾウのような暮らしをしていたのかもしれません。

同じ故郷の本、父が読むかなっと思ってすすめたけれど、最近の父は、本を読む気力があまりないようです。少しずつ、少しずつ、小さくなっていく父をみていると、せつないです。

いま、ドイツの子どもの本は?

2011-04-24 07:17:20 | 日記
昨日は、ときおり雨がざーとふきつける中、上野の国際子ども図書館でおこなわれた「シリーズ、今、世界の子どもの本は?」 の「いま、ドイツの子どもの本は?」に行ってきました。
とても『すごい』会でした。100名の定員いっぱいの人が集まってました。
まず、酒寄進一さんの講演。
『ネシャン・サーガ』シリーズなど、長いドイツのファンタジーをたくさん訳している、翻訳家であり、大学教授です。

サンタクロースみたいな風貌で、大きな目で会場をにらみ、よくとおる声で、大変わかりやすく戦後から最近までのドイツの本の流れを話してくださいました。年代ごとのポイントにそって話してくれるので、大変短い時間でしたが、ドイツの本のことがよくわかりました。
ファンタジーとリアリズムをわけて話され、エンデの『モモ』がどのような社会状況の中生まれて、ヒットしたかなどがよくわかりました。



次に那須田さんが、ベルリンでおこなわれた、日本の本を紹介するイベントの報告がありました。スライドをまじえて、話されたので、興味深く聞けました。角野栄子さん、森絵都さんのスピーチも。みなさん、無償で盛り上げてくださっているというのですから、驚きです。

帰りには、懇親会もひらかれました。
上野のおいしい中華レストラン。
売れっ子作家、ベテラン実力作家の中、はじっこにすわっていたら、野上さん、令丈ヒロ子さんが話しにきてくださって、感激! 

そして、わかった事がひとつ。
『できる人は、歩く』です。
わたしの席の周りの人たちが、ものすごく忙しいのに、ウォーキングなど時間をさいていたのです。そういえば、那須会長もそんなことを話していました。
だから、あれだけ動けるのですね。
気づかい、話術、フットワークの軽さなどは、活躍する人の必需品?みたいですよ。
ほんと、腰痛もちを書けない理由にしてしまうわたしなんか、小さく小さくなるような会でした。けど、それでもとても楽しく有意義でした☆

出版お祝い会

2011-04-22 08:45:15 | 日記
今日は、ももたろうの三木聖子さんの出版お祝い会です。
デビュー作は『花の巫女』岩崎書店。
ひさしぶりに、ももたろうメンバーや鬼が島の先生方にお会いできるのが、とても楽しみ。みんな、どんなスピーチをするのでしょう?? なんか、ドキドキします。




鬼が島の先生といえば、末吉先生は、震災チャリティーのイラスト色紙オークションに参加されるとか。
これは、上野の森 親子フェスタで、おこなわれるそうです。

上野の森のフェスタは、新刊でも2割引きで買えたり、サイン会があったりと、とても楽しいものです。ゴールデンウイーク、行く場所が決まってない人は、おすすめ。
パンダ見物のついでにでも、のぞいてほしいです。

そろそろ花粉も下火と、昨日はゆだんをしたら、鼻がむずむず。
今年の花粉は、しつこく、また、元気がいいです。