赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

ふたり 福田隆浩

2013-10-19 10:22:16 | 日記
すてきな物語を読みました。『ふたり』福田隆浩 講談社 です。
小六の男子と女子の友情物語。恋愛に発展する前のあわい思いが、みずみずしく書けています。本好きのふたりで、会う場所が図書館というのもすてき。隣り合わせで本を読んでいて、なにも会話しないのに、どこかうれしいって、なんだかあこがれてしまいます。読みながら、自分も中学生くらいにもどって、好きな男子が校庭で走ってるのを見つけて、それだけでどきまぎしたような、そんな時代を思いだしまいた。
そうです。あったのですよ。わたしにも、こういう時が。

作者の福田隆弘さんは、現役の先生だとか。だから、等身大の小学生がよくわかっていると思いました。それは、大きなメリット。知らないで書くと、どうしても大人っぽくなってしまいます。こんな小学生いないよって、思われるような感じに。

でも、実際の小学生って、まだ、親に遠慮して、親の目を気にしながら、生活してるんですよね。それでいて、将来が不安で。
学校にいる自分だけが自分でないって、そういう気持ちも、現代の子をよく表している気がしました。

文章のテンポは、ゆっくりでどちらかというと、丁寧で、昭和の感じ(悪口ではないつもり)がするんですが、それがこの物語にはぴったりだと思いました。

こういう静かなピュアな作品にはあこがれます。本の中で安房直子さんと作家の名前が出てきました。わたしの大好きな作家。もしかして、この作者の福田隆浩さんも好きなのかなって思ったりしました。

さて、今日は、おぼさんとの対談イベントです。おぼさんは、サンタポストさんのYA!の取材を読ませてもらったら、なんとまあ、すごい体験をたくさんしてらっしゃいます。そういうのをいっぱい引き出せたらと思います。
 

すごい台風でした

2013-10-17 08:25:11 | 日記
昨日の台風みなさん、だいじょうぶだったでしょうか?
十年に一度と聞いても、進路が微妙にずれたため、わたしはさほど心配しなかったのですが、風が強く、首都圏は次々に電車がストップしました。
うちの最寄り駅の武蔵野線、中央線もストップ。中央線が、立川より東京よりで止まるのは、めずらしいです。

それで、娘は、なんと仕事を休めることに。
急な休暇でとくした気分で、ずっと前から見たいといっていた映画、「風たちぬ」をわたしと見に行きました。
立川の映画館。午後の回、とてもすいています。わたしたちの他に、カップル、ひとくみ。これがラブラブ。女の子の大きな声。
「ねえねえ、映画館、貸し切り。ふたりっきりだよ」って、わたしたちがいるよ!!!

こういう時、せきばらいでもしようかと思ったけれど、娘が「恥ずかしいからやめて」というので、ずっと椅子になった気持ちで気配を消していました。カップルは最後までふたりっきりで映画を独占して見たと思って帰ったようです。
それはそれで、よかったかも
映画の内容も、カップルで見るのにふさわしかったものね(*^_^*)

それで帰りには、こんなかわいいお菓子を見つけて買ってかえりました。ハロウィーン、和菓子にまで登場です。

さて、がむしゃら落語、今日のタウン誌「アサココ」二面で取り上げてもらいました。アサココは、多摩地区限定。朝日新聞に折り込まれてくばられます。
一週間はブログアップまってくれということなので、また、そのうち紹介します。短い中で、記者さんはとてもよくまとめてくれています。読者プレゼントもどしどし応募してください
ただ、顔写真が大きくて、少し、いや、とっても恥ずかしい……です。

それから、Beの勉強会でごいっしょの作家・森川成美さんが10月12日のブログで「がむしゃら落語」を紹介してくれました。
森川さんは誠実で、人とのつながりを大事にされる方です。たくさんのご友人の作品を紹介しています。また、その紹介のしかたがうまい!
わたしの作品も、きちんと呼んで丁寧に言葉を選びながら、書いてくれたんだと、うれしくなりました。森川さんの著作「アサギをよぶ声」偕成社・刊 の二作目、三作目が待たれるところです。

今週は、拙著、宣伝ウィークのようになってしまいました。たまのことなので、多めにみてください。

連休も終わり・・・・・・

2013-10-15 08:49:52 | 日記
東京は暑いながも、過ごしやすい連休でした。
でも、明日は台風とか。台風、すごい多いです。
「がむしゃら落語」西沢杏子さん、山本悦子さん、牧野節子さんなど、ブログで紹介してくれました。どの方のブログも個性がでていて、すてきです。ぜひ、見てください。


なんだか、目が疲れると思っていたら、秋の花粉症にもなってしまいました。
今年は夏が暑かったせいで、草も多くの花粉を飛ばしているそうです。どうも、キンモクセイの香りもしないと思ったら、わたしの鼻がつまっていたようです。

この連休、わたしは、ゆるキャラ、にしこくんのバースディというのに出くわしました。
駅でやっていたのですが、にしこくんと一緒に写真がとれるというコーナーにはすごい行列。こんにちブーン、よろしくブーンとブーン語を連発しながらカニ歩きする、にしこくんのがんばりに、わたしも思わずグッズを買ってしまいました。

実は、ゆるキャラで街おこしの作品を書きたいと資料などあたっていました。
でも、みうらジュンが最初に押したゆるキャラは、「地元愛がてんこもりで、デザイン的にはいまいち、垢抜けないへんなやつ」ということだったのですが、この頃は、デザイナーもつくわ、経済効果もつくわで、最初ののんびりムードはなくなってしまいました。そうなると、作品もどう書いていいかわからなくなり、途中停車中です。

そののんびりムードをなくしたのは、小山薫堂プロデユースのクマもんで、それに続いたのが非公認キャラのフナッシ-。そうそう、にしこくんも非公認キャラす。
国分寺には公認キャラ ブンジホタルのホッチくんという、みなしごハッチに似たキャラがいます。それから、最近はブンジくんという新たな強敵もでてきました。
さて、どちらがかわいいでしょう???

←ホッチくんブンジくん

ゆるキャラグランプリ2013も投票開催中です。みなさん、地元を投票しましょう。
わたしはにしこくんサポーターです!

秋の空

2013-10-11 13:08:20 | 日記
とにかく、10月なのに暑すぎ!
どうしたのでしょう。台風がさっても、涼しくなりません。一回、枯れかけたマリーゴールドも元気に咲き始めました。でも、こんなに暑くても、年賀状のちらしがはいっていました。季節感覚がわかりません。写真は、昨日の朝の空です。

『がむしゃら落語』の感想を、高橋秀雄さんがブログにアップしてくださいました。会報部の親分です。よく書いてもらってうれしい!!
 高橋さん、ありがとうございます(*^_^*) ひでじぃのブログには、たくさんのアクセスがあり、いろんな情報がつまっています。新刊がでたらどこよりも早く読んでアップするのをモットーとしているとか。
このブログを見ると、こんなに児童書って出ているのねってびっくりします。
みんながんばってるんだねーー。

さて、『がむしゃら落語』ですが、これは噺家さんが出てくる話で、噺家さんらしさをどうだすか、頭をひねったところです。フランス人の落語家がでてくるのですが、実際に桂文枝のところに金髪の落語家がいて、CMにも出てきたので、びっくりしました。想像よりも現実はずっと早く回っているのですね。
 

明日から連休。わたしも家をあける予定です。メールの返信など遅れますが、あしからず。

映画『そして父になる』

2013-10-09 09:40:38 | 日記
すごい映画をみました。後半、涙がとまりません。
カンヌ映画祭で、審査員特別賞を取った話題作。福山雅治が、どんな父親を演じるのかと思って見に行きました。
見たら、子役や、脇をかためるリリーフランキーなどがとてもよくて、その対比としてのいやみなほどカッコいい福山雅治がひきたっていました。

福山雅治がやる役、野々宮良多は、仕事人間で子どもの教育には口をだすけれど、ほとんど遊ばない、そんな勝ち組エリートです。他人とのつきあいには、距離をとります。

考えてみれば、うちの夫、エリートではありませんが、仕事人間で不器用で、子どもとあまり遊べない人でした。その中にも愛情があるのですが、その現し方がへたくそで、そんなことで子育ての頃、よくぶつかっていたのを思いだしました。

そんな野々宮が、まったく別の家族、別の子育てとかかわることになり、そして……。

ラスト、野々宮が、いい父親になるとは、この映画は言い切っていません。これからも、あの上から目線の路線はかわらないでいく気がします。
そのへん、こうなりなさいという押しつけの少なさ、いろんな人がいるという肯定感が、とても好ましく、何度も見たい映画になっています。

感動したので、パンフレットを買いました。わたしの他にも、何人も買ってましたが、パンフレットの中の言葉もよかったです。出演者、だれもが、監督是枝さんを信頼していて、その信頼のもとにあのチームワークができたようです。

そして、脚本家の井上由美子さんが感想を書いてました。
主人公の野々宮良多は、自分は人生を努力で勝ち取って選んできたという傲慢さがあるのですが、選べないという事実をつきつけられて初めて、人生は選択ではなく、与えられたものなのだと気づいていくといった意味のことです。それはそうなんだと思いました。
子どもの病気や個性って、自分で育てていて、やはり天からのさずかりもののような気がしましたから。また、わたしの中にある、ある種の傲慢さ、また、人との距離感の取り方なども考えさせられました。

これから父になる人、母になる人にも、見てほしい映画です。見た人と語り合いたくなる、なにが感じる映画です。ひさびさおすすめに出会いました。興味がある方はぜひ!