ある日の壱弐参(いろは)横丁の「なつかし屋」
この店がどういうお店かは、以前にご紹介している。一言でいえば、昭和のレトロな雰囲気いっぱいの居酒屋だ。そのキワモノ的オタッキー(失礼)な店構えとは裏腹に(これまた失礼)、良い酒を置いているし、肴も結構いける。
この日のお酒は、アサヒのラガー(ドライじゃないよ)と気仙沼の「蒼天伝」(仕込みの種類は忘れた)、そして栗原市の「萩の鶴・山廃仕込」旨い酒だなぁー。なつかし屋ではその他にも、伯楽星(大崎市)、墨廼江(石巻市)などのちょっと変わった仕込み酒を置いている。今日は何があるか、何が呑めるか、いつも楽しみだ。
そしてこの日の肴の一品が「ばっけ味噌こんにゃく」親方や他のお客さんが「これからいぐらでも道端で採れっからねー」
ん?ばっけって何?「ばっけ味噌」とは蕗味噌のことらしい。知らなかったー。こちらに戻ってきて、初めて聞いたことや知らないことが結構ある。所詮、40年近く故郷を離れていた「エセ宮城県人」なんですよ…。ちょっと寂しいオヤジです。
なつかし屋の親方は、日本酒と一緒に酒の仕込み水を出してくれる。いわゆる「チェイサー」だ。この水がまた美味しい。この日は萩の鶴の仕込み水とか。日本酒を呑んで、ちょっと口の中が甘くなった時に、このチェイサーはありがたい。勿論二日酔い防止にも効果的だ。