ちんぷんかん (新潮文庫)畠中 恵新潮社このアイテムの詳細を見る |
♪「ちんぷんかん」畠中恵著 新潮文庫
しゃばけシリーズ第6弾。
相変わらず病弱で頼りない「若だんな」と、お馴染みの「妖(あやかし)」が繰り広げる江戸市井の人情話。
今回は、「出会いと別れ」がテーマ?
若だんなには、腹違いの兄松之助や幼馴染の栄吉、桜の花びらの妖小紅との別れが待っていた。ほろ苦く切ない別れ・・・。
小紅をなんとか生かしたい、寿命を少しでも延ばしたとあれこれ悩む若だんなに、仁吉と佐助の兄やたちは神なる「荼枳尼天(だきにてん)」の庭へ連れて行くことをさり気なく伝える。
あとから若だんなは気づくのだが、荼枳尼天の庭に行くということは、この現世から異次元の神の棲家に移り住むということ。
そこなら病弱の若だんなでも、歳をとらず数千年の間生きていられる。
しかしその後兄やたちはその話は持ち出さず、若だんなも躊躇する・・・。
若だんなは今後どうやって生きていくのだろう。
何度も生死の境を経巡り、寝たり起きたりで歳を重ねてゆくのだろうか。
もう少し元気になって、妖たちと活躍して欲しいと思う。
*本当はこの本、去年のうちに読み終えた。でも今年になってから感想文を書いたので、「寅の1」