生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1897 ・ウクライナは分裂が必然化か――新帝国主義による地球支配へ

2014-03-03 10:15:36 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信1897(140303)をお届けします。

・ウクライナは分裂が必然か――新帝国主義による地球支配へ

 プーチン大統領は、とっくにハラを固めたと見られます。「クリミアは死守する」と。欧米が何を言おうと、クリミアだけは手放せぬ。ロシア黒海艦隊の基地はいかなる犠牲を払おうとも守り抜いて見せる。必要があれば、ドイツ、フランス、イギリスなどのNATO軍と闘うことも辞さぬ。そう、固く心に決めたように見受けられます。

 すでに、クリミア自治共和国にロシア軍隊を派兵。自治共和国からロシア軍の駐留を正当化する手続きもとりました。

 プーチンさんの頭にあるのは、「EU(欧州連合)と中国のはざまにあって、ロシアはどう生き延びるか」でしょう。21世紀の地球は、アメリカ、EU、中国、そしてロシアによる4極体制という地政学的線引きがなされていると思われます。

 プーチン・ロシアの戦略は、旧ソ連邦時代の勢力圏回復のはずです。旧ソ連邦勢力圏を、ユーラシア連合と言っています。ロシアはEU圏と直接国境を接するのではなく、間に緩衝地帯を設けることを歴史的課題としているようです。

 その意味で、ウクライナは手放せない。ましてや、地中海への出入り口となる黒海に置いた「黒海艦隊」の基地は戦略的最重要基地のひとつです。

 グルジアに軍隊を派遣して制圧したのと同じように、いやそれ以上の重要度でウクライナを、せめてクリミアだけでも死守する覚悟だと思われます。

 これから、国連で欧州側は何ができるでしょうか。ロシアに圧力をかけるとしても、政治的、経済的制裁は限られています。となれば、アメリカを含むNATO軍が国連軍の名称を得て、軍事介入するのでしょうか。軍事介入したところで、決着は容易につかず、こう着状態が続くのでしょう。

 そうした中で、日本はどう動くべきか。安倍政権は、プーチン大統領を招待する手前、反ロシアの立場はとれません。オバマさんから圧力がかかってきても、北方領土の返還交渉を控えて、日露間の対立は避けたい。

 地球規模でみると、世界は4極体制に進みつつあるように見えます。その場合の日本の立ち位置は、アメリカさまの後ろに付き従う忠犬ポチ公というところでしょうか。

 日本は、世界の平和を希求する国々と提携して、第5局を形成することができる位置にありますが、安倍政権にはそうした誇り高い戦略がありません。しかし、この安倍政権は、日本人の有権者が選挙で選んだ正当な政権(違憲状態の国会議員が選出したという問題はありますが)です。 これが有権者のレベルであることを直視せざるを得ません。