生き生き箕面通信

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1916 ・集団的自衛権で暴走するアベノホース。その暴走馬にムチヲ入れる読売新聞

2014-03-22 08:32:02 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信1916(140322)をお届けします。

・集団的自衛権で暴走するアベノホース。その暴走馬に鞭を入れる読売新聞

 憲法改定は難しそうだから、よりやさしい「解釈の変更」で行こうと姑息なやりくちの安倍政権。しかし、ことは憲法を変更する意味を持つだけに、そんな姑息なやりくちを許すわけにはいきませんよね。

 そんなところへ、読売新聞がしゃしゃり出てきました。本日3月22日の社説は、「解釈変更へ共通認識広げたい」という見出しを立て、「時代の変化に対応して憲法解釈を変更することに問題はない」と断言して見せました。解釈改憲は許さないという世論に立ち向かい、安倍政権の尻を叩いて集団的自衛権が行使できるようにしようという狙いです。

 「憲法解釈を変更することに問題はない」ですって。憲法を変更せずに実質的に憲法を変更することが、本当に問題ないのですか。安倍首相が強調し、読売新聞も根拠としている「時代の変化に対応して憲法解釈を変更することに問題はない」という論法。本当に「時代の変化に対応」するつもりなら、それこそ憲法を時代の変化に対応するよう変更するのが筋ではないですか。そうでなければ、時代の変化に対応できない「時代遅れの憲法」がそっくりそのまま残すことになるではありませんか。

 それとも、意識的に憲法を「時代遅れ」にしようというのでしょうか。憲法が「時代遅れ」とみなされ、棚に飾ったままほこりまみれにするつもりなら、後は時の政権の解釈次第、どうにでもなる時代になります。つまり、無憲法体制が居座り、立憲主義は崩壊です。三権分立のうち、憲法が死ぬ、あるいは有効な機能を発揮しないのだから、行政権が異常に力を持つことになります。

 読売新聞は、日本の安全保障環境が悪化する中では、「集団的自衛権の行使を可能にし、自衛隊と米軍の連携を強化して、日米同盟の抑止力と信頼性を高めることが不可欠だ」と、強調します。つまり、一旦緩急ある場合の態勢を整えておくという意味なのでしょう。つまり、いざという時は「戦争しましょう」という準備です。

 読売の社説がいびつなのは、安全保障環境が悪化している今、その悪化している原因を取り除き、安定した友好関係を取り戻すにはどうするかという観点が、すっぽり抜け落ちていることです。

 クリミア情勢を見ても、戦争をすることだけは避けなければならない。努力は、どうしたら双方が折り合える「落とし所」を探り当てられるか、の全力を注ぐことではないでしょうか。

 安倍首相は、靖国神社に参拝して中国や韓国との関係が悪化する原因を作りました。安倍首相の個人的な”趣味”のために中国や韓国との関係が悪化し、双方の貿易や文化交流が細り、どれだけ国益が損なわれたことか。読売はこうした点には知らぬ顔で通り過ぎています。何も触れません。

 読売は、集団的自衛権の論議を重ねることは大事だとしつつも、論議を長引かせることは避けなければならないと強調しています。遅くとも年末に予定される「日米防衛協力の指針改定」に反映できるようでなければならないと主張しています。

 こう結びました。「活発な議論によって適切な時期に結論を出し、政治を前に進める。それが政権党の務めだ」と。ようするに、ボヤボヤするな。早く結論を出さんかい。はよ、集団的自衛権が使えるようにせ~や、と安倍暴走馬に鞭を入れているわけです。