生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信648 ・悲しいかな相次ぐ「新聞の敗北」

2010-09-14 06:19:29 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信648(100914)をお届けします。

・悲しいかな相次ぐ「新聞の敗北」

 民主党代表の新しい顔が、今日、選出されます。今朝の段階では、「拮抗した状態でどちらが勝利するか、予断を許さない」と伝えています。

 新聞・テレビはかつて例のないほどの露骨な選挙干渉を行いました。朝日も読売も頻繁に世論調査の結果なるものを公表し、「菅支持が70%強、小沢支持は10数%にとどまっている」と、繰り返し刷り込みを狙った報道しました。

 これだけ繰り返しが行われると、普通なら「勝負あった」となるはずのものです。朝日も読売も、さらにはNHKも、マスメディアをあげて、「反小沢」のシュプレヒコールを叫び、結果的に「菅応援団」の一台集団と化しました。

 にもかかわらず、最後まで小沢は踏みとどまり、結果は開票まで不明。つまり、マスメディアは、中立を保たなければならないという”仮面”をかなぐり捨ててまで、選挙結果の誘導に狂奔しましたが、思うような形を整えるところまでは達しませんでした。つまり”敗北”したといえるのです。しかも、「マスメディア不信」という癒しがたい後遺症を残しました。

 もうひとつは、沖縄の名護市議選です。「基地移設反対派」が勝利したのですが、今朝の新聞社説は相変わらず「対米隷従路線」に固執しています。

 たとえば読売の社説。選挙の結果、「辺野古への移設が一層困難になった」と指摘したうえで、「だが、他に現実的な移設先がない以上、政府は現行計画の実現に粘り強く努めるべきだ」と、あくまで辺野古推進で政府の尻をたたく主張をしています。

 朝日の社説は、「またひとつ、重い民意が示された」という書き出しです。普通の文脈なら、この民意に従って、どう基地問題を解消するか、基地にこれだけ強い反対が示された以上、基地建設はムリ、したがって県外、あるいは国外へ検討の幅を広げざるを得ない」、となるべきものです。

 ところが、話しの焦点を、「沖縄振興策」にすり替え、「信頼回復は言葉だけではできない。ひとつひとつ共同作業を積み重ねるしかない」と結び、要するに沖縄の「信頼を回復」して辺野古に基地を造らせてもらいましょう、という結論にしています。

 読売や朝日の論説委員氏には、すでに沖縄では新しい独立した日本を造るための壮大な動きが始まったことが見えません。かつての大本営と同じく、「沖縄を本土の楯にする」という考えを下敷きにして平気です。新聞の論説委員氏は、沖縄の県民あるいは市民にとっくに乗り越えられた残骸のような存在に落ちぶれているのです。

 ぼくは、まともなマスメディアは非常に大切だ、と信じています。いまがその存在が問われている時機であり、なんとしてもジャーナリズムのまっとうな道に立ち返ってほしいと願っています。

 新聞やテレビは「中国が台頭してきた。日本は沈没する」とカネや太鼓で危機感をあおりますが、沈没させている張本人の一人が自分であることには気がつかないという珍妙な状態が続いています。