パラレル猫 (二匹で華麗にシンクロ・スイミングを演じている夢をシンクロして見ているにちがいない。でぶのくせに。)
■リバース抑圧移譲
NHKスペシャル、日本海軍 400時間の証言 第二回 特攻 やましき沈黙
(まとめ:ブログ・君のてのひらから;『日本海軍 400時間の証言 第二回 特攻 やましき沈黙』を見て)
「やましき沈黙」とは、軍令部(海軍)が特攻作戦を命令をしたことを否認していること。つまりは、現在でも大日本帝国海軍正史では、特攻は"現場が勝手にやったこと"、ということ。
実際は現場に派遣された参謀が作戦実行に携わっている。その一人が番組で軍令部に"食ってかかって"いた鳥巣中佐(水雷参謀)。多くの特攻隊員を見送った、というか、死地に赴かせた、というか死を命令した、っていうか、殺したのだ。番組でも出てきたが、二十歳もいかない純粋まっすぐ青年を集めてきては、人間魚雷の操縦"マシーン"とし、殺してきたのだ。
そんな鳥巣中佐は戦後も律儀に慰霊祭に出席していたのだが.....。いつまでも現地司令官きどりの風情が抜けなかったのか、毎日死ぬ訓練を行ってきたが終戦で生き残った"死ぬはずだった"が、人間の心を取り戻した元人間魚雷の操縦"マシーン"の一人に"糾弾"される。
「貴様、どのつらさげて、上座にすわっとんじゃー! ボケ!」
「貴様の座るのは下座なんだよ!」
びっくりしただろう、秀才の元参謀。やっと、坊ちゃんだった鳥巣中佐も目覚めたのかもしれません。その元人間魚雷の操縦特攻兵士の反乱こそが、海軍反省会における、軍令部の本部参謀への糾弾へとつながっと、おいらは妄想します。
ただね、これって、戦時中の特攻命令(軍令部→現地参謀・鳥巣中佐→現場・人間魚雷の操縦特攻兵士)のリバース・逆行だと思うんです。鳥巣中佐っていつも媒体。こういう順応至上の秀才こそ近代日本の典型かと。そして何より、お悧巧さんだけあって、たんと反省しています↓。
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