水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1133」

2016-12-21 19:43:48 | Weblog



カルテ番号 り・1(1)

力石静は53歳になった。
北海道の大学三年になる息子が一人いる。
そのまま北海道で暮らしていくらしい。
奨学金とアルバイトで完全独立している。
心情的にも親離れしている、一人の男だ。
静も完全ではないが、子離れしているつもりだ。

息子が高校に入る時、夫婦は離婚した。
いろいろ理由はあるが、限界だった。
息子は母親側に残った。
ある意味、それ以外に選択肢はなかった。
そういう両親を見ていたせいか、独立心が強かった。
高校一年からアルバイトをしている。

三年生の時、北海道の大学に行きたい、と告げた。
全部、自分でやっていく、と宣言した。
反対する理由はない。
もう、立派な男だった。
その代わり、と息子は言った。
母さんも独立して、自由に生きてね。
助けが必要なら、いつでも駆けつける。
静は、誇らしく、寂しく、嬉しく、泣いた。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1132」

2016-12-20 21:10:41 | Weblog



カルテ番号 ら・1(34)

陽水は良知和尚の言葉で新たな視点を得た。
予言は過去から現代や未来を記したものではない。
固定概念として、陥ってしまいがちだ。
だから、予言の当り外れを問題にしてしまう。
大切なのは、そんな事ではないのに。
未来が判るか、どうか、も問題ではない。

大事なのは、現代であり、そこから続く未来なのだ。
予言にするくらいだから、特別な出来事を記している。
それが災害ならば、できるだけ起こらないようにする。
つまり、外れるようにする。
素晴らしい出来事ならば、当たるようにする。
活動するのは、現代に生きる人々の方だ。

今回の空海の予言書。
人物が陽水でも他の誰かでも問題ではない。
大事なのは、時期前に対策する事。
それを良知和尚はしている。
それを良知和尚は理解している。
予言書の役割は、もう終わっているのだ。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1131」

2016-12-19 20:57:40 | Weblog



カルテ番号 ら・1(33)

その夜、良知和尚から電話があった。
災害は地震による津波と判断した事。
寺にある重要な本尊等を移す為の建物を裏の土地に計画している。
その建物は避難する人達を収容できるように、幾つか建てる。
寺を建てるのではなく、住まいを建てる。
寺は無くなってもいいと考えている。

住まいの中に、本尊などがある。
良知和尚は、これこそ仏教の本当の求める姿だと言った。
寺が不必要だとは思わない。
だが、住まいの中に仏教の象徴があるなら理想だ。
災害は厳しく、そして辛い出来事だ。
だが、だからこそ、本当の役目も出来る。
僧侶として本当に役目を果たせる。

風間陽水は、良知和尚を尊敬した。
そして、予言書の人物は自分ではないかもしれない、と言った。
自分ではないが、自分になった、と言った。
良知和尚は、朗らかに笑って言った。
「青龍寺の最後、そして未来が動き出したのです。
それは先生に出会ったからですよ。
予言書の人物はどうでもいいのです。
現在の人物が、先生なのですから」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1130」

2016-12-18 18:56:54 | Weblog



カルテ番号 ら・1(32)

1200年前からの予言。
そこに記されている人物が風間陽水だとして。
未だ陽水の先祖さえ生き残れるか不明の期間だ。
僅かなズレで、陽水は生まれない。
ズレは範囲内にある。
つまり、1200年前からでは、ピンポイントは無理なのだ。

考えられる可能性がある。
それは長寿族だということ。
長寿という時間の長さは、同族の波長に共鳴するのかもしれない。
現時点内なら、陽水も判る。
同族は、ほぼ瞬間に区別できる。
だが、時間をさかのぼる、あるいは、未来に求めると、無理だろう。
それを可能にするのは、やはりかなり特殊な能力だろう。

1200年前。
1200年後の人物を特定する。
それは、人物の特定ではないのかもしれない。
今の陽水でなくても、別の陽水かもしれない。
陽水という名前を持つ、誰かがいる事だけが見えたのかもしれない。
予言というのを、そう理解すると、全くの無理とはいいきれない。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1129」

2016-12-17 19:09:15 | Weblog



カルテ番号 ら・1(31)

未来は不確定だ。
だが、完全に不確定でもない。
確定している事もある。
物質はいつか壊れる。
それが星であっても、生物であっても同じだ。
地震は起こると確定している。
時期については、範囲がある。

人も同じだ。
必ず死を迎える。
時期については、範囲がある。
例えば、今のままでは、5年以内。
だが、生き方を変えれば20年はもつ。
範囲の中では、不確定といえる。

誰も未来は判らない。
そこにインチキが横行する原因がある。
意識したインチキでなくとも同じだ。
本人が信じていても、全くのデタラメもある。
意識、無意識にかかわらず、未来は判らない。
判らないはずなのに・・・

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1128」

2016-12-16 19:08:56 | Weblog



カルテ番号 ら・1(30)

風間陽水は百合に言った。
「吉永さん、無理しないで下さいね。
自然に任せて、浮かんだ時だけでいいのです。
吉永さんは、ゆっくり、のんびりするのが仕事だと思って下さい。
私達は、吉永さんがいるだけで、とても心強いのです」
柳玲香も言った。
「ね、先生も同じ事を言うでしょ。
百合さんは、一緒にいるだけでいいの。
それで、私達は助かっているのよ」

吉永百合は少し困ったように、曖昧に頷く。
以前よりも、ますます神秘的な雰囲気が出ている。
長寿族としての発動が起こっているのだろう。
だが、本人は気づかない。
何もしないのが、心苦しいのだろう。
特に柳玲香のような、人一倍能力を発揮する人と一緒だ。

最近は玲香の所属する社長の茂木滋が百合に信奉しているようだ。
長年財界に携わっていて、多くの人を観てきた。
人を観るのが才能の一つだった。
その茂木が百合の雰囲気にひれ伏しているのだ。
百合の力はそうとう強いのだ。
だが、本人は気づいていない。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1127」

2016-12-15 19:17:26 | Weblog



カルテ番号 ら・1(29)

柳玲香は頭の回転が速い。
「青龍寺に関しては了解です。
プロジェクトから青龍寺の地区に情報を流します。
安全なのは、青龍寺の後ろの土地だと。
そして、災害後の備えについてのアドバイスもします」
風間陽水は頭を下げた。
「柳さんで、助かります。
説明なしで、通じる人は少ないのです」

そこに吉永百合が言葉を挟んだ。
「あの・・・
私、何か浮かびそうなのです。
お二人の話を聞いている時から、少し・・・
もしかしたら、そのお寺か空海さんの事について。
そんな気がします。
まだ、はっきりとした言葉ではないのです。
先生が・・・関係するような気がしています」

百合の言葉なら、意味がある。
知る限り、唯一の長寿族の予言者だ。
だが、単なる予言者ではないかもしれない。
陽水は長寿族を結ぶ役目といえる。
ならば、百合は長寿族を導く役目かもしれない。
愛田恵子が言った、最も特殊な長寿族かもしれない。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1126」

2016-12-14 19:07:03 | Weblog



カルテ番号 ら・1(28)

柳玲香は目をキラキラさせて言った。
「もしそうなら、すごいですね。
お話し、聞きたいです。
でも、やたらに現れてくれないのでしょ。
私達の大先輩なのに・・・」
陽水は苦笑した。
「可能性なら、役行者以前からという事もあるでしょう。
2000歳以上かもしれませんよ。

でもね、そうなると私達の意識とはかなり違うでしょう。
ただ、生命を見つめるだけかもしれません。
種の存続などというこだわりも無いかもしれません。
長寿族も通常の人も獣も虫も樹木も、同じように見ているだけかもしれません。
私はそんな風に思います。
時々、気まぐれで一つの生命にかかわる。
それだけかもしれませんよ。

空海の時に青龍寺を建て、そこに予言を残した。
でも、それだけで、もう気にも止めていないかもしれない。
その可能性の方が大きいでしょう。
今まで、愛田さんにも他の長寿族にも接触していないのですから。
いや、接触していないかどうかは、わかりませんが・・・
私も空海の書は見たことがあります。
とても、自由な人だと感じました」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1125」

2016-12-13 19:54:45 | Weblog



カルテ番号 ら・1(27)

風間陽水は柳玲香に連絡をした。
愛田恵子はまた海外だ。
プロジェクトは柳玲香が仲介役になっている。
玲香も百合も陽水の治療院の近くに住んでいる。
翌日、二人は一緒に来た。
陽水は二人に良知和尚の話をした。

柳玲香はすぐ反応した。
「先生、空海は長寿族なのですか?」
陽水は慎重に言った。
「それは判らないですね。
本人が現れたなら、間違いないでしょうが・・・
何しろ1200年前の人です。
ですが、その可能性は高いですね。

空海の行動はあまりに謎が多いのです。
そして、空海より前の役行者との類似性。
空海よりも140年前の特殊能力者です。
まるで、同じ動きを空海がするのです。
もし、役行者、役小角といいますが、同一人物なら・・・
とても納得のいく行動パターンなのです。
しかし、そうすると役行者からとなると、1300歳となります。
長寿族としても、特別に長寿という事になります」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1124」

2016-12-12 19:21:32 | Weblog



カルテ番号 ら・1(26)

良知和尚は一度寺に帰る事にした。
門外不出の書の予言。
1200年ぶりに日の目をみたのだ。
まさか自分がその時の住職に当たるとは思わなかった。
ある意味、とても満足だった。
そして、とても重大な責任を自覚した。
多くの生命が関わる。
一人でも生き延びる側へ導くのが役目だ。

由緒あっても、小さな寺だった。
それでも歴代は僅かずつでも、財産を蓄えた。
全ては、書に記された時の為に。
それは、寺の最後でもあった。
その全てを使う時がきたのだ。
寺の裏手の土地に、多くの材料を集める。
災害後に建てる材料だ。

食料、衣料、その他の材料。
お金は間違いなく足りない。
どのくらいの人々が信じて来るのかは判らない。
それでも、足りない事だけは確実だった。
足りない中で、知恵を絞るのが役目でもあった。
これからは、本当の宗教の役目になる。
そういう意味では、嬉しさもある。

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