水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「母のこと・250」

2012-04-20 19:12:38 | Weblog



TCV(チベット子供村)も見学させていただいた。
幼児から高学年までの子供達だけの合宿制学校だ。
子供達だけでも亡命させたいという多くのチベット人がいる。
弾圧や民族破壊の侵略されたチベットの切なる思いの親達だ。
子供達だけでヒマラヤを越えて来た子供達だ。
皆が力を合わせて、子供達だけの地域で育っている。

私達は、ほんの僅かの筆記用具やノートを寄贈させていただいた。
その歓迎会に出席するのが恥ずかしいほどだった。
だが、ここの子供達は本当に素直で透明な心だった。
純粋に歓迎してくれた。
心の汚れた私達を・・・

私達は貴人という子供達に会った。
魂は年齢に関係なく、貴い人は貴い。
どう見積もっても、私より遥かに遥かに貴い。
法王は、チベットの子供達をピースヒューマンに導いている。
自分達の現状は厳しくても、世界への平和の為に生きている。
まいったなぁ・・・私でもマトモになる・・・



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「母のこと・249」

2012-04-19 19:10:46 | Weblog



朝行をしている御寺にも参加させていただいた。
低音の独特の読経が響いている一隅にそっと座る。
チベット読経の中に包まれて瞑想だ。
とても、とても贅沢な瞑想だ。

瞑想は冥想の入り口。
すぐに読経の意味が入り込んでくる。
こ、これは、平和への祈りだ。
そして、写真を撮れという感じがした。
我々と違い、居心地悪そうな添乗員を呼んだ。
我々を含め、瞑想中の写真を撮るようにと。
後に現像された写真には「真っ白な氣」が大きく写っていた。
(当時はデジカメではない)

至福というのは、こういうものか。
この時の読経に包まれた感覚は今でも感激できる。
本当の平和への祈りというのは、幸せの祈りでもある。
調和の祈りでもある。
「私が扱う氣」の本質とも同調する。
気持ちいいのは、当たり前だった。
私ももっと大きく中継できれば、至福まで行けるのになぁ・・・


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「母のこと・248」

2012-04-18 19:32:39 | Weblog



謁見できなくても充分だった。
法王が我々の為に特別に手配してくれた事が幾つもあった。
その一つがチベット仏教特別講座。
ダラムサラにはチベット仏教大学がある。
そこにも訪問させていただいた。
その学生でさえ教えてもらえない高僧が来てくれたのだ。
幼い法王を教えた高僧だ。

もちろん我々は何も理解してない初心者だ。
その我々にチベット仏教の真髄を優しく話してくれた。
優しく解説してくれていても、内容はとても濃いのだ。
通訳には現地で暮らす日本人の魅力あふれる女性。

特別講座は我々がダラムサラを去る日まで続いた。
その事だけでも、どれほど幸運なのかは理解しきれてない。
とてもありえないほどの幸運だったのに・・・
何故なら、この期間は幸運の目白押しだったのだ。
幸運にマヒしていた、我々凡人の一行だった・・・

数年経って、龍村師匠が言った。
その後も何度かダラムサラに行って謁見もした。
だが・・・あんな幸運はあの時だけだったよ。
そういうマレな機会に恵まれていたのが、普通に思えていた。
私は・・・アホだった・・・



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「母のこと・247」

2012-04-17 19:53:07 | Weblog



40度を超えるインド。
暑いが嫌な暑さではない。
今回はダラムサラにあるチベット亡命政府に行った。
昨年は南インドだが、今回は北のネパールに近い。

ダラムサラは当時のインド首相がダライラマ法王に提供した地だ。
チベットは4000メートル級の高地。
出来るだけ高地を用意してくれたのだろう。
それでも上のダラムサラでも2000メートル弱だった。
(上下のダラムサラがある)

ダライラマ14世法王との謁見。
出来るかどうかは不明。
通常は政府関係者か宗教関係者のトップしか謁見できない。
法王が直観(直感ではない)で決める事だ。
誰にも予測は出来ない謁見だった。

それでも一般の我々が謁見申し込み出来たのには理由がある。
龍村師匠と龍村一族だからだ。
中国を亡命した事実をアメリカに紹介したのは師匠の実姉。
ヒリヤー・和子・龍村さんだったのだ。
そして、そこから全世界がチベットを知ることになった。
その恩から、法王は和子さんに自分の名の一部を贈った。
数ヶ月前、ニューヨークで和子さんと龍村師匠は法王にお会いしている。
そこで今回の謁見をお願いした、というわけだ。


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「母のこと・246」

2012-04-16 19:08:54 | Weblog



龍村道場では、その道のトップの多くの先生から教わっていた。
林厚省師も来てくれた。
2年前に生駒と上海で教わった太極氣功18式の二套(とう)目だ。
通常は第一套で、それで充分な氣功法だ。
二套まで進む人は趣味かマニアだろう・・・
私は一応教わったが、現在やはり一套しか出来ないし教えられない。
それで、本当に充分素晴らしい保健氣功法なのだ。

林厚省師は、相変わらず精力的だった。
そして、相変わらず超美人の弟子を連れていた・・・
しかも・・・二人・・・
氣功も様々だが、一つの方向では世界一だろう。
この保健氣功は、後に東洋医学を学んでから更にその凄さを認識した。
い、いや、まだ認識しきれていないだろう・・・
超美人の弟子の10人くらい当然だ・・・

そして七月。
私は出会いに恵まれている。
師匠を二人も持てることにも恵まれている。
多くの特別な先生方から教わる事も恵まれている。
全てラッキーだと思う。
そういう中でも、生涯で超特別な機会が訪れた月だ。
私は再びインドに行った。



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「母のこと・245」

2012-04-15 19:53:24 | Weblog



龍村塾に通いつめ、やがて1997年になった。
故御師匠様が逝って一年過ぎたが、私の氣功はそのままだった。
最初は、故御師匠様を中継して私達が使えると説明された。
肉体は亡くなってもフォローしてくれている、と思っていた。
亡くなった当初は、私もそういう感覚だった。
いつも身近に白髭の故御師匠様を感じていた。

一年過ぎ、少し変わってきたように思う。
どうやら、直接中継できるようになっている。
きっと亡くなっても、故御師匠様は忙しい。
やりたい事が沢山あるのだろう。
いつまでも不肖の弟子の面倒など見ていられるか。
お前ら、もう自分で中継しろ。

一年間はフォローしてくれたと思う。
そして、自立させられた。
私は不肖ではあるが、何しろ天職だった。
一年間で充分次のステップに上がれた。

この時期から、氣功が出来なくなった人が多くいる。
10年すぎると、出来る人はかなり少なくなっていた。
(プロとして通用する氣功の話だ。
多少の氣功など誰でも出来る)


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「母のこと・244」

2012-04-14 19:26:51 | Weblog



後に龍村合宿に私を講師として招いてくれた。
仕事が無くヒーヒーしている私を気遣ってくれたのだろう。
不肖の弟子だからこそ、気遣ってくれる。
不出来もなかなかいいものだ・・・

治療家としてヒーリングに関して講義した。
同じ講師として龍村師匠から学ぶところも大きい。
雰囲気の作り方、声の出し方、タイミング、内容の構成。
お蔭様で、その後たまにする教室やセミナーなどに活かせた。

この年も母は寝込むことなく、安定していた。
たった一人の妹を亡くしても、寂しいそぶりはしなかった。
語り合ったことはないが、死に対して一つの見解があったのだろう。
自分自身が子供時から死の近くにいたこともあるのだろう。
母は最後の日まで、恐れを抱いていたとは思われなかった。


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「母のこと・243」

2012-04-13 18:59:15 | Weblog



龍村塾も二年目に入った。
龍村先生は私の中で龍村師匠になった。
毎回講座を受ける度に畏敬する。
とにかく底が深い。
時間と共に深いことを実感する人だった。

この時期は、私は十倍の濃さで勉強したと思っている。
一年で十年分の体験体感気づきをしていた。
それは振り返ってからわかる。
通常の勉強ではなかった。
おそらく一生のうちでも、そうは出来ない濃さだった。
ナマケモノの私が自信を持って十倍だといえる。

故御師匠様は偉大だった。
あきらかに普通の人ではなかった。
それは体質とか生れ付きの運命とかいう部類だ。
龍村師匠も普通の人ではないし、普通の一族でもない。
確かに龍村一族として感覚が一段優れている。
が、努力や精進で普通でなくなった人だと思う。
だからこそ、その底の深さに畏敬する。


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「母のこと・242」

2012-04-12 19:00:46 | Weblog



この頃から特に母の昔からの知り合いが旅立つ事が多くなった。
叔母は75歳になる年だった。
母は病弱だが、叔母はいつでも元気で明るかった。
考え方もラテン系だった。
いつから、こんなに衰弱していたのか、全く知らなかった。

後に人の最後に立ち会う機会が多くなって気づく。
人は僅かの日にちで変わってしまう。
一日で大きく変化する。
昨日と今日では、大きな違いが出てしまう。

変わるなら、変われるなら、回復方向、還元方向、元気方向に。
その手伝いが、私の仕事なのだ。

結果的には、元気だった叔母より20年長生きしてくれた。
大人になれない、子供は産めない、30歳まではもたない。
40歳は無理だろう、50歳がいいとこ、還暦は迎えられまい。
そう言われ、自分もそう思っていた母だった。
母自身も、生命の不思議さを実感してくれたと思う。


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「母のこと・241」

2012-04-11 19:07:30 | Weblog



1996年、1月後半から2月5日までが南インドだった。
半袖で一日中いたところから、豪雪の治療院・・・
屋根から落ちた雪が屋根まで続いていた・・・
このギャップはすごいなぁ・・・

その次ぐ日の夜中、従兄弟から電話。
叔母が危篤だという。
母のたった一人の本当の身内(妹)だ。
私はすぐかけつけた。
衰弱して、嘗ての美人の叔母ではなかった。

姉に連れられて母もかけつけた。
言葉にならない叔母と母。
私は叔母の足から氣功していた。
少しでも長く、と。

3時過ぎくらいだろうか。
叔母は逝った。


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