第二十章(5)
合掌
無無明亦無無明尽 乃至無老死亦無老死尽
(先の事は分からねぇだろ。
それを無明っていうんだ。
いろいろ迷ったり苦しんだりするだろ。
それらには原因があるんだ。
とりあえず、十二個の影響があると思ってくれ。
一応、まとめて十二因縁っていうんだ。
おっと、そんな事ぁ覚えなくていいぜ。
無明から始まって最後は老死になるけどな、
老死から、また無明につながるんだ。
そうして、何度も生まれ変わって人生を体験するんだ。
先が分からねぇ人生だから、いろいろ体験できる。
何でも分かって、何でも見切っていたら人生しなくてもいい。
つまりな、
生きているって事は、無明の闇だから意味があるんだ。
迷って、苦しむ事ぐらいで人生を嫌になるんじゃねぇぜ。
無明だからこそ、嬉しさも愉しさも気持ちよさも味わえる。
無明や老死から離れたら、生きている実感も無ぇのさ)
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