水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

作陶展・1

2005-07-12 19:10:01 | Weblog

昨日から実姉の作陶展が催されている。
場所は、嘗てワシの実家だった古い家だ。
約140年前の家だ。
今は改造して「風香窯」の工房になっている。

実姉は(売れてない)陶芸家だ。
陶芸教室や手びねり体験講師もしている。
いろいろ「作る事」が好きだった。
最後に見つけた道が陶芸だったようだ。

陶芸の中には、何でもある。
土いじり。
創造、造形。
絵画、模様、色付け。
それらが熱で変化する。
最後の段階で、ある意味偶然に任せてしまう面白さ。

果ての無い道は面白い。
行き着く事を目的としない道だ。
歩き方を愉しむ道だ。
歩き方に苦労する道だ。
姉はそんな道を選んだようだ。

「風香窯」と名づけたアトリエは
ワシが育った古い家だった。
この地域でも珍しくなった昔の家だ。
嘗ては萱葺きの屋根だったが、
萱葺き屋根を維持するのは難しい。
17年前に、トタンで覆った屋根にした。

7年前になるだろうか。
仲間や知り合いの手を借りて改造した。
半分を作業場。
半分を展示場とした。
古い材料は出来るだけ活かした。

実家の庭は、雑木が多い。
この古い家と同じ歴史を持つ木もある。
櫟(イチイ・一位)の巨木だ。
桜も楓も山法師も沙羅双樹もある。
庭で花見も紅葉狩りもできる。

一部は竹林になっている。
孟宗竹だが、タケノコに不自由しない。
竹林を通る風は、清浄に変わってしまう。
判る人には、敏感に判る。
老母(89歳)にはありがたい風だ。

こう文章に書くと、とても裕福な家のようだ。
自慢じゃないが、我家ほど貧乏も珍しかったのに・・・。
今では、この家、庭を羨ましがる人が多い。
貧乏だったから、残ったのに・・・。
日本は裕福と引き換えに消えたモノも多い。


(本館は 「氣の空間・氣功療法院」
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