カルテ番号 わ・9（69）
百合は自分の予知能力に重きを置かない。
本人に意識が無く言葉が出るせいか、他人事のようだ。
自然体といってもいい。
「ねぇ先生、私、これでも少しは考えたのよ。
予知とか予言とかって未来の事を表すと思われているわ。
でも・・・何か違う気がするの。
過去と現在と未来って、それほど離れていない気がする」
百合は理論派ではない。
感性でモノをとらえるわけでもない。
静かに微笑んでいるのが通常だ。
その百合の言葉はかなり深い。
陽水が最近思っている時間の考えに近い。
陽水も過去、現在、未来は時間軸の一直線上に無いと思っていた。
陽水は興味を持って訊いた。
「吉永さんは、時間をどんなイメージで思いましたか？」
百合は言葉を考えながら、少しずつ話した。
「地球は太陽の周りを一年かけて回るでしょ。
日本だと四季が再び訪れる。
円の動きだけれど・・・去年と今年は違う。
同じく春になるけれど・・・違う」
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
HP「気の空間・氣功療法院」検索
ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい
（過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ～)
