水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・535」

2015-04-12 19:20:57 | Weblog



カルテ番号 ほ・19(6)

「ありがとう」
御主人様はそう言った。
短い言葉だったが、そこには濃い思いが込められていたと感じた。
感じたとたん、本庄瞳にも電撃が走った。
一瞬にして理解できる。
ありがとう、は言われた側も同時に恩恵を受ける。
言われた側も、ありがとう、なのだ。
言われると、感謝しかない。
思いが込められた「ありがとう」には強い力がある。

その日から、本庄瞳は御主人様を今までと違う意識でみるようになった。
肉体的にも頭脳的、精神的にも10歳以上は若いが、御主人様の年齢は70歳だ。
深い信頼があるが、雇い主と従業員の関係だ。
だが、心の中までは違う。
急に今まで、知らなかった感情が目覚めた。
それは、恋とか愛などという薄く浅い感情ではない。

尊敬、敬愛、信頼、安心、深い優しさ。
それらが魅力となっている。
本庄瞳は30歳で結婚してから、異性を意識することはほとんどなかった。
いや、元夫とさえ、異性を意識していたのだろうか、と疑問になる。
あったとしても、真似事としか思えない。
魅力ある異性など出会った事がない、と振り返る。
尊敬できる異性など知らなかった、と振り返る。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)

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