便利が高じると不幸を招く。
些細な肉体労働も苦になってきた。
面倒くさい。
肉体は動かすことで命を支えているのに、掃除・洗濯・料理・家事手伝い、自給自足・家族の団欒、対話、等など、生きるための原点であったものが、便利という魔法で、不必要なものとして掻き消されてきた。便利が不幸を招いている。
公害をもたらすと判っていても、便利だから、ビニール袋は消えることがない。生産以上の食料が毎日捨てられていく。お金にならないものは全てゴミだ。金になるものは全て手に入れようとする。足るを知らない。
途上国が先進国の豊かさを支えてきたカラクリは暴露した。地球の人口63億人全てが、僕ら普通の日本人と同じレベルで生活するようになったら、地球があと5個必要になるそうだ。地球上の全ての動植物を食べつくしても到底追いつかない。日本が困ればアメリカに助けを求められるかもしれないが、地球が困れば、助けを求められるところはどこにもない。
豊かさには限度がある。この限度を強制的に阻止しない限り、人類に未来はない。豊かさが貧しさを導くことを学ぶべきだ。