KONA WIND-南の風- iBS学院長・南 徹ブログ

アメリカ人に英語を教えていた日本人が外語学院を作った。その学院長が、日本を、世界を斬るブログ!!

世代間交流~古里は遠きにありて思うもの~

2004-11-04 15:08:20 | 学問
 国際交流活動とか異文化交流の重要性が問われ始めてから、もうかれこれ20数年の年月が流れました。日本語力はもとより英語力など言語を使っての表現力、いわゆるコミュニケーション能力育成は未だに陽の目をみません。まともに英語で話せる人なんて、数えるほどしかおりません。それどころか、最近は世代間の交流がとても難しくなってきました。若い世代も実年世代も、老年世代も、恐ろしいほどのギャップを感じます。お金の供給以外に、年配の人々との交流を好まなくなった若者が増えました。世代が違うと言うことは、西洋人とアジア人の違い以上に、異なった違和感を感じているようです。あたかも、若者は年をとらないと錯覚しているかのようです。双方とも思いを発信するシステムを持っていないのか?発信したくないのか?受信できないのか?新しい未知の学問の分野です。Neetのように自分勝手に、自由奔放に生きていける社会だからでしょう。長老の知恵は役に立たない、近づきたくもないと思っているのでしょう。
 
 結局は、こんな社会を創ったのも我々大人ですから、ブツブツ言っても仕方のないことですが、でもこのままでは、近い将来、日本は、人間は崩壊してしまうかもしれない。自分を磨き、世代間の架け橋となるには、道は一つしかないと思うのです。凄まじい衝撃を自分に与えることです。それは学問の旅です。最近つくづくそう思います。
 僕が、留学したのは、今から35年前、周りの反対を押し切って、アメリカに飛び出しました。もし、あの決断がなかったら、今の自分は決してありえない。親の愛、人の優しさ、自分の未熟さ、学問の喜びなど、全く見えなかった当たり前の世界を再認識させられました。迷える若者がいたら、僕の学院の門を叩いて欲しい。きっと、希望が見えるはずです。そうしたら、ご両親、おじいちゃん、おばあちゃんなど歴史を創ってこられた諸先輩の素晴らしい知恵に心から感謝できる、そんな思いを再発見できるはずです。世代間交流が、人間関係力が、豊かな未来創造のための重要な礎であることに気付くはずです。
 留学の進路選択を大反対する大人が沢山いると聞きました。多様性の重要性を説き続けてきたんですから、もうそろそろ、新しい世界の新しい進路の選択も高校生の道として加えてあげてもいいのではないですか?お父さん、お母さん、そして学校の先生方。


コメントに答えて

2004-11-02 18:50:59 | 受験・学校
『日本の教育がダメと言うなら、日本の教育を受けている私はどうしたら良いのか』という質問がありました。教育も含めて、誰かに答えを求めるのではなく、自分がやらなければ、誰がやると言う精神を持ってくださいと言う意味です。間違っていると思っても、回りがそうだからと、世流に任せて流れて行ってはいけないということです。日本の教育の現場から、各自一人ひとりが、何かがおかしいと自信を持って、勇気を持って発信し、自らが模範として、変革の行動を起こすことです。例えば、留学をするとか、自分が求めるような教育機関に身を預けてみるとか、方法は無限にあります。才能の有無は行動にあると思います。Creative Failure と言う言葉があります。失敗は創造の母だという意味です。失敗を恐れないで、自分を信じて、妥協に甘んじないで、しっかりと自分を見つめながら、新たなる前進のための行動を試みてくださいと言うことです。そして、いつかは自分で教育の現場に立って、信じる道を次の世代の人々に伝えていけばいいと思います。本当の教育とは、世界中の誰もが賞賛できる、人間が美しく生きていく道であると僕は信じます。


香田証生さんの死

2004-11-01 16:56:32 | 受験・学校
香田さんが首をはねられ殺害された。なぜこういうことになったのか?テロリスト達の極悪非道な行動は絶対に許されるべきではない。しかしながら、海外の現状を、留学事前にしっかりと勉強しないまま、単なる好奇心と、どうにかなるさの考えが、こんな結果を生んでしまった。世界がこんなに身近になった時代でも、海外で学び、生きていくことはどういうことなのかを教えてくれる教育機関は少ない。英語を学びに行くんだから、直接行けばどうにかなるさとか、同じ人間同士だから、心は通じるはずとか、本当に短絡的な、無責任な発言が多い。世の中はそんなに甘くない。日本国内だけで通用するような方程式には到底当てはまらない。ほとんどの場合、学校では、日本で通用することしか教えてくれない。教えてもらっても、憶測か極端な例ばかりだ。香田さんはもとより、ご両親や周りの親族知人は、お悔やみどころか、かなりの非難を受けていると聞く。好奇心を持ち、未知との遭遇に期待を膨らまし、やるせない自分の生き方や、育てられた教育環境に深い疑問と不満をもって、何かを訴えたくて、行動した結果としたら?誰に香田さんを責める資格があるだろうか?諸外国では、18歳で大人になれるための教育を徹底して強いられる。香田さんを責める前に、香田さんが24歳になって、やっと大人になったような気がして、自分探しの行動を始めた。無謀な行動だったかもしれない。そんな人間教育しかできない日本の教育の在り方に疑問を持って欲しい。今、若者は何を求めているのか?鹿児島市は今日から、60万人を越える市として生まれ変わる。全国で19番目の大きさの新生都市として生まれ変わる。新しい時代を創っていくのは若者だ。精神文化が、教養が、歴史の中で生きてきた先人の教えが、もっと、もっと中心となる、そんな鹿児島であってほしい。