何となく気まぐれで、息抜き気分で、学院生の数名と真夏の海に避暑に行った。自然が創り出す緑という色、青という色、不思議な色だ。ただその空間に存在するだけで心が癒される。残念だったのは、台風の余波か?お盆の土用の波のせいか?波が高くて海が濁っていたことだ。でも、そんな自然現象とは別に、確かに空の青、山の緑、海の青も数十年前と比べると、桁違いに美しさを失ってきている。海にはゴミが一杯浮いていた。昔も確かにゴミは捨てていた。でも、自然に帰るゴミは山も海も豊かにした。ビニール袋にしっかりと収まった生ゴミが、自然に帰ることができなくて、袋の中で異様に腐って波打ち際を漂っていた。自然に帰るゴミのことを英語でBIODIGRADABLEという。何が BIODIGRADABLEで、何がBIODIGRADABLEではないのか?判らない人が多い。燃やすことも、土に埋めることもダメだと言う。農作物肥料大量生産の企業に頼るから、何が土への優しさかが判らない。何でもかんでもビニール袋に入れることが清掃だと思っている。依然中国をバスで旅したことを思い出した。道路の両脇の土の中から、ビニール袋の切れ端が、列を成して道路に生えた毛のように風になびいていた。生ゴミは、土に埋めてあげることが一番自然に優しい。庭がなければ、花鉢で土を作ればいい。大地を造るのも人間の役目だ。僕は間違えているのだろうか?