「頼まれごとは試されごと」
最近の学院内の流行り言葉である
ある人物の講演会でしきりに紹介された行(くだり)だが
まさに言い得て妙である
先日の学院生のスピーチの発表会で
コメンテーターとしての役割を
英語講師のアンドリュー・ゴンザレス氏にお願いした
引き受けても
期待を裏切る人もいれば
頼まれたことだけを普通にやる人もいる
如何にコメントを述べればいいか
頼まれたこと以上に
一生懸命に準備する人もいる
ゴンザレス講師は
日本文化のスピーチのコメンテーターだからと
早朝から羽織袴の装いで
万全の準備をして
学院生の一人ひとりの発表に
素晴らしいコメントをしてくれた
1つの頼み事に
100の思いで答えてくれた
試したわけではないが
お願いした僕にとっては
ゴンザレス氏の素晴らしい評価となった
人は何のために生きているのか?
感動の一瞬一瞬のために生きているのかもしれない
第39期生の日本文化英語論文発表スピーチが無事に終了した
350名を超える人々が
入れ替わり立ち代り
県民交流センターの大舞台を応援してくれた
我が息子
我が娘が
信じられないような
堂々と自信満々の風体で
学問を楽しんでいる
たくさんの本を読み
文献の資料をあさり
キラキラした目で
学問を楽しんでいる
あり得ない
その成果を
しかも英語で発表している
想像だにしなかった風景に
驚きと感動で涙が溢れる
日本語ですら
シドロモドロ
高校時代は教室の机は睡眠用の枕
遅刻欠席は当たり前
引きこもりとまで言われたあの子が・・・
学校の先生も
ご両親も
感動に流れる涙を抑えきれなかった
年齢を超え
学歴を超え
経歴を超え
性別を超えて
それぞれの役割を背負いながら
大自然の美しい風景のように
そして
魔法の呪文のように大舞台を舞っていた
やればできる!!
いよいよ明日は
学院第39期生の集大成
日本文化発信英語スピーチライブだ
学院生28名の
思い思いの日本文化が英語で世界に発信される
県民交流センターの大舞台での発表だ
一世一代のチャレンジだ
一年間の汗と涙の日々の結晶だ
日本文化なんて興味もなかった
英語は一番嫌いな学科だった
歴史なんて
勉強することはなかった
そんな一人ひとりが
忘れていた自分を取り戻した
忘れていた遺伝子を呼び起こした
今この舞台にびっくりするような自分がいる
明日は
そんな自分を披露する
家族に感謝し
先生に感謝し
友だちに感謝する
感謝で一杯で
溢れる涙を止められない
朝は9時半開場の10時開演だ
夕方の6時頃まで延々と続く舞台だが
我々日本人にとっては
大切な大切な一日となる
フレーフレー39期生
愛する古里のために
愛する人々のために
エゴイズムと
個人主義と
ワガママと
独善が謳歌している満たされない社会
自由で
平等で
欲しいものは殆どと言っていいほどに
何でも手に入るのに
餓死することもなく
着るものがなくて
寒さに震えることも
寝る場所がなくて
露頭に迷うこともないのに
満たされない社会
苦しみが増幅する時代
苦手な人
嫌いな人
できるなら関わりたくない人
そんな人々こそ財産なのに
自分も他人と同じ人間なのに
自分は1人で生きていけるような錯覚に陥っている
人は人によって人となるのに
そんな簡単なことが理解できない
よく考えて欲しい
一番大切な自分は
他人が創ってくれることを
コアラの僕が言ってるんだから
間違いないよ
最近の人間はとんと魅力がない
君らの情けない姿は見たくないから
僕は
ちょっと一眠り
キラキラと輝く瞳に魅せられて
思うがままに話してしまった
今日は
加世田の町にある鳳凰高校の
高校生諸君に講演をさせて頂いた
寒気に震える2月の1日が
暖かい春の陽気の1日に変わったような
清々しい笑顔いっぱいの講堂である
演題は
「日本を世界に発信しよう」
なぜ日本?
日本人ってどんな才能を持ってるの?
どうして英語を勉強するの?
英語を勉強するとどんな仕事があるの?
では
日本語を勉強するとどんな仕事があるの?
頭の良さを測る方法を間違えてない?
頭の中の
閉ざされた才能の部屋の鍵を開けろ
部屋とは日本人の遺伝子の部屋だ
鍵とは体験の旅だ
自分とは異なる世界に飛び込め
どんな体験もやがては幸せの指標となる
幸せになりたければ
少しの勇気を出して冒険しろ
旅をしろ
世界に目を向けろ
客観的に
比較文化的に
自分が見えてくる
日本人の本来の姿が見えてくる
シッチャカメッチャカに
アチャラコチャラに飛んで行く僕の話に
キラキラと瞳を輝かせながら
幸せの笑顔で
一生懸命に耳を傾けてくれる
日本は世界を救う
そんな才能を
この子等は持っている
アッという間に1日が過ぎていった