先生(師)も走り回るほど忙しい年末ということで、師走という言葉が生まれた。
時代が変わると装いも変わる。あちらこちらで伝統文化の灯火が消えた。三歩下がって師の影を踏まずと云われるほど、毅然として、沈着不動の威厳で徳を説いていた先生までもが大忙しの年末が文化だった。しかし、今や、先生の威厳も地に落ちた。マスコミから揶揄され、PTA、教育委員会、そして校長先生や教頭先生からは叱責されて、師走どころか、年から年中、朝から晩まで、学生のために走り回り、ベイビーシッターのような先生たち。もっと気楽に、人生を楽しんで、餅つき、大掃除、お墓参り、お歳暮、忘年会、お正月の準備など年末は文化を楽しむ思いで過ごしたら、心豊かに新しい年が迎えられるのにと戯言を言いながら、年賀状に追いまくられている自分がいた。